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いよいよ10月30日から第44回 東京モーターショー2015の一般公開が始まります。

東京モーターショーの総来場者数は減少傾向が続いていますが、1日当り来場者数では回復基調が鮮明になっています。

消費者のクルマに対する興味・関心度は、言われているほど落ち込んでいないように思われます。

10月30日から東京モーターショーの一般公開始まる

今年、2015年は2年に1度の東京モーターショー開催年です。いよいよ10月30日(金)から11月8日(日)までの10日間、一般公開となります。

“東京モーターショー”という言葉は、今も昔も、その展示内容を見る前から人々をワクワクドキドキさせてしまう印象があります。実際、東京モーターショーは世界有数のモーターショーの1つであり、海外からの注目度も非常に高くなっています。

今回は、その東京モーターショーを来場者数の推移から見てみることにします。

総来場者数は減少トレンドが鮮明、前回はピークの半分以下にとどまる

まず、東京モーターショーの総来場者数ですが、1991年の約202万人をピークに減少傾向が続き、リーマンショック直後に開催された2009年には約61万人まで減少しました。ピーク時の3分の1以下に激減した訳です。

その後は緩やかな回復基調となっており、前回の2013年は約90万人でした。それでも依然としてピークの半分以下にとどまっています。この総来場者数だけを見れば、一般消費者のモーターショーに対する興味・関心は深刻な低下を示していると言えます。

しかし、もう少し詳しく見る必要があります。

開催年によって一般公開期間にバラつきがある

実は、東京モーターショーの開催期間(一般公開)は、その開催年によって異なっています。一昔前は15~17日間開催していましたが、最近は開催規模が小さくなっており、直近の2回は10日間の開催でした。

また、開催会場も2011年以降は、それまで長年続いた幕張メッセから東京ビッグサイトに変更され、少しは利便性が高まったと考えられています。

このほか、開催期間における天候による影響も見逃せません。雨が降ると来場者数が減ることは避けられませんし、特に、その悪天候が週末に重なると大きな影響が出ます。

東京モーターショーの総来場者数と1日当り来場者数の推移
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出所:日本自動車工業会。一般公開期間のみ集計対象。

実は、1日当りの来場者数は順調に回復しつつある

こうした様々な要因がありますが、ザックリと1日当りの来場者数を見てみると、総来場者数ほどは落ち込んでいないことがわかります。

実際、前回2013年の1日当り来場者数は、2005年の実績を超えています。確かに、バブル経済期のような過熱感は見られないものの、クルマに対する関心度は決して低くはないと言えるのではないでしょうか。

今回の来場者数がどのようなトレンドを示すのか、大いに注目したいと思います。

LIMO編集部