今、改めてリーマンショック後の大混乱を日経平均株価で振り返る

この記事の読みどころ

2016年に入ってからの株式相場は、1日単位の下落率はさほど大きくないことが特徴の1つです。

過去の日経平均株価の1日における下落率では、上位20日のうち実に9日がリーマンショック直後の混乱期に当たります。

下落相場や上昇相場においては、過去と比べてどの位のポジションにあるかを把握することが重要です。

2016年に入ってからの株式相場は2勝9敗

2016年に入ってから株式相場の不振が顕著です。日経平均株価の終値が前日比で上昇したのは、大発会から1月19日までの11営業日中、たった2日しかありません。

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現在、大相撲の初場所が行われていますが、相撲に例えれば2勝9敗。大幅な負け越しになっており、来場所の番付が著しく下がることは間違いない状況です。

日経平均株価の1日における下落率の上位20日を見てみる

今回の下落相場の特徴は、1日単位で見る限りは大きく下げていないのですが、ダラダラと下落が続いていることでしょうか。投資信託やETF(上場投信)などを含めた株式投資をしている多くの方は、一体いつになったら上昇に転じるのかとヤキモキしていると察します。

そこで、そういう方には何の慰めにもならないかもしれませんが、過去の日経平均株価の下落率を見てみましょう。過去の厳しい相場を知ることで、少しは気分が安らぐかもしれません。

順位 日付 終値 下落率 備考
1
1987年10月19日 21,910 ▲14.9% ブラックマンデー
2
2008年10月16日 8,458 ▲11.4% リーマンショック
3
2011年3月15日 8,605 ▲10.6% 福島第一原発事故
4
1953年3月5日 340 ▲10.0%
5
2008年10月10日 8,276 ▲9.6% リーマンショック
6
2008年10月24日 7,649 ▲9.6% リーマンショック
7
2008年10月8日 9,203 ▲9.4% リーマンショック
8
1970年4月30日 2,114 ▲8.7%
9
1971年8月16日 2,530 ▲7.7% ニクソンショック
10
2013年5月23日 14,484 ▲7.3% 5.23ショック
11
2000年4月17日 19,009 ▲7.0% ITバブル崩壊
12
1949年12月14日 99 ▲7.0%
13
2008年11月20日 7,703 ▲6.9% リーマンショック
14
2008年10月22日 8,675 ▲6.8% リーマンショック
15
1953年3月30日 319 ▲6.7%
16
2001年9月12日 9,610 ▲6.6% NY9.11テロ事件
17
1972年6月24日 3,421 ▲6.6%
18
1990年4月2日 28,002 ▲6.6% バブル崩壊
19
2008年11月6日 8,899 ▲6.5% リーマンショック
20
2008年10月27日 7,163 ▲6.4% リーマンショック

出所:日本経済新聞社の公表データから筆者作成。下落率は前営業日の終値との比較。

上位20日は全て▲6%を超える下落率

日経平均株価の算出が開始された1950年9月以降(注1)、1日の下落率が大きかった上位20日を掲載しました。1日の下落率が▲6%を超えた日がかなりあったことが分かります。

ちなみに、現状の日経平均株価で下落率▲6%は、▲1,000円以上の下落を意味します。もし、1日で株価が▲1,000円下落すれば、大騒ぎになることは容易に想像できます。

注1:日経平均株価の算出時に、それまでの過去分も遡及計算されました。上位20日の中に1949年12月のデータがあるのはそのためです。

20日のうち実に9日がリーマンショック後の大混乱

さて、その歴代の下落率上位20日中、実に9日が2008年のリーマンショック後に記録されています。今から約7年3か月前には、連日のように▲6%を超える急落相場が起きていたのです。

改めて、当時、リーマンショック後に起きた大混乱の凄まじさを思い起こすことができましょう。単純比較はできないかもしれませんが、それと比べれば、2016年の株式相場の下落はまだ小規模と言えます。

時々、“リーマンショックの再来か“というような危機感を煽るニュースを見ますが、かなり大袈裟であることがわかります。ちなみに、今回の下落相場における1日の下落率では、大発会(1月4日)の▲3.1%が最大となっています。

重要なことは、今回のような下げ相場において(上げ相場でも同じ)、過去と比べてどれくらいの規模で、どれくらの位置にあるかを把握することです。周囲に惑わされることなく、冷静に見ていきましょう。

2016120日 投信1編集部】

投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。