医療関連サービスのエムスリーは、“成長株”であり“成長企業”であり続けられるか

エムスリーの株価は11年間で16倍強上昇

株式市場は依然として不安定な状態が続いていますが、こうした時こそ企業の将来性に着目し、長期投資を考えたいものです。

ただ、成長企業といってもあまりピンとこない方もいらっしゃると思いますので、具体例として、医療従事者向け情報サイトを運営するエムスリー(2413)を通して考えたいと思います。

同社の株価は2004年9月に上場後、11年間を経過した2015年8月には16倍強に上昇しています。直近の株価は昨年8月の高値から約3割弱下落していますが、年間騰落率は2013年の+91%、2014年の+54%に続き、2015年も+25%を記録しています。

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営業利益も2005年3月期実績の5億円から連続して増益を続け、2016年3月期には190億円と11年間で38倍に拡大する見込みです。この数値から、将来はともかく、少なくとも実績については成長株であり成長企業であったということができると思います。

収益源は「MR君」

エムスリーの稼ぎ頭は、医療ポータル事業の「MR君」です。医療従事者以外はサイトの中身を見ることはできませんが、サイト内では最新の医療情報、医薬品情報が製薬会社から医師向けに配信されています。

「MR君」を活用することで、製薬会社はMR(メディカル・リプレゼンタティブ)と呼ばれる営業員のコストを削減でき、多忙な医師も必要とする薬を効率よく探し出すことができます。

こうした仕組みを誰よりも先に築き上げ、多数の医療従事者を囲い込んだことが同社の強みとなっています。

今後の注目点

同社の収入源はサイト内における製薬会社からの広告収入ですが、現在、国内の製薬会社のうち約30社が「MR君」を販売支援ツールとして活用しています。

今後の成長は、利用企業をさらに増やすことや採用品目の増加、配信先医師数の増大などで1社あたりの利用金額を増やせるかがカギとなりそうです。

また、国内で大成功した「MR君」を海外で展開することや、治験、キャリア支援、電子カルテなどの周辺事業の強化が実を結ぶかも注目すべきポイントとなるでしょう。

参考:エムスリーの過去10年間の株価推移
【2016年1月19日 投信1編集部】

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投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。