波乱で幕を開けた翌日の相場展開は?

2016年初めの取引日である1月4日の日本の株式市場は、2015年末の米国の株式市場が弱含んだこと、及び、中国での景況感への不安から、日経平均株価の終値は2015年末比で▲3%以上下落しました。

株式投資をされている個人投資家の皆さんは、新年早々なんだか不安な幕開けだなという印象をお持ちの方も多かったと思います。さて、その翌日である2016年1月5日の相場展開はどうだったでしょうか。

終わってみれば、前日比▲0.42%下落とほぼ横ばいの1日でした。ただし、寄り付きは前日よりも下げて始まり、午後にかけて前日比で盛り返し、また取引終了にかけて前日比で割り込んでいくという落着きがない、方向感に欠ける相場展開となりました。

何が好感され、何が嫌気されたのか

では、具体的なセクターや銘柄はどのような動きだったのでしょうか。大きくは、通信株や鉄道株、小売株などの内需関連セクターが上昇する一方、円高や中国などの海外の景況感を嫌気することで輸出関連株などが下げました。

内需で好感された日本電信電話(9432)やNTTドコモ(9437)といった通信株は前日比+2%以上上昇し、東日本旅客鉄道(9020)や東海旅客鉄道(9432)といった鉄道株も前日比プラスで引けています。また、家電小売り大手のヤマダ電機(9831)は前日比+4%高で引けています。

一方、トヨタ自動車(7203)や日産自動車(7201)といった自動車関連株、ファナック(6954)やキーエンス(6861)といった機械株も前日比で下落しており、外需銘柄は海外の景況感悪化を嫌気して売られています。

また、旭化成(3407)が前日比+3%超値を上げるなど、昨年の不祥事で大きく売り込まれた企業の再生ストーリーを期待する銘柄などが物色されています。今年のような、マクロの相場展開が見通しにくい中では、こうした再生銘柄に注目が集まることでしょう。

株式市場は、いったんは落着きを取り戻したように見えますが、大きく見れば、内需を志向し、外需銘柄を外す、株式の中でのリスクオフを行う展開が続いています。

【2016年1月6日 投信1編集部】

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LIMO編集部