2016年2月8日(月)14時発表の2016年1月景気ウォッチャー調査で株価動向を占う

この記事の読みどころ

2016年2月8日(月)14:00発表予定の1月景気ウォッチャー調査に注目しています。

景気ウォッチャー調査は株価水準の判断材料に使えます。

1月景気ウォッチャー調査の市場予想48.4を上回れるかが目先の注目点です。

2月8日(月)14:00発表予定の1月景気ウォッチャー調査に注目

2月8日(月)14:00に発表予定の景気ウォッチャー調査は、TOPIXとの相関性も高く、ぜひチェックしておきたい調査です。

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この景気ウォッチャー調査は、メディア等で「街角景気」と呼ばれているもので、内閣府が実際の景気動向を敏感に感じている人々を対象に調査したものです。

そもそも、経済指標というと、単なる数値の寄せ集めに過ぎず、実体経済を反映していないのではないかとの懸念があります。そこで、実体経済の現場で働く人々の生の声を反映させた統計を作成しようということで生まれたのが、この景気ウォッチャー調査です。

ただし、景気ウォッチャー調査のようなアンケート調査(意向調査)には問題点もあります(後述)。

景気ウォッチャー調査を株価水準の判断材料に使おう

景気ウォッチャー調査が開始された2000年1月以降の現状判断DI(ディフュージョン・インデックス)とTOPIXを比較すると、高い相関が伺えます。

景気ウォッチャー調査の結果は翌月発表(例:2月8日発表のものは1月分)なので、株価より遅行するのですが、実体経済と比較して、株価が高すぎる(あるいは低すぎる)といった、株価水準を考える上での判断材料の1つとしても使えます。

1月景気ウォッチャー調査の市場予想48.4を上回れるか

前回、2015年12月の景気ウォッチャー調査は前月より改善したものの、5か月連続で景況感の節目となる50.0を下回っています。「街角景気」を見る限り、景気回復の鈍化傾向が続いていると言えそうです。

しかしながら、2016年1月の景気ウォッチャー調査の市場予想48.4を上回れば、日本経済の先行き見通しに対する支援材料となり、株価を下支えしていくでしょう。

特に、アクティブ型・パッシブ型(インデックス型)や、ブル・ベア型投資信託に関心の高い個人投資家の皆さんは、毎月上旬に発表される景気ウォッチャー調査に注目していただきたいと思います。

【参考情報】景気ウォッチャー調査の基礎知識

そもそも景気ウォッチャー調査とは

景気ウォッチャー調査は内閣府が全国の民間調査機関に委託し、毎月25日から月末にかけて調査を行い、翌月上旬に公表されます。公表される内容は幅広いのですが、株式市場では景況感が指数化されたDI(ディフュージョン・インデックス)という数値に注目が集まります。

調査は家計動向、企業動向、雇用などを肌で感じている業種の人々から、全国で2,050人を選出し、アンケート形式で行われます。

回答者は前月と比較して、景気が「良くなっている」1、「やや良くなっている」0.75、「変わらない」0.5、「やや悪くなっている」0.25、「悪くなっている」0を回答します。

アンケートの回答で得られた数字に、各回答区分の構成比を掛け合わせて算出されるのがDIです(DIは現状と先行きの2種類があります)。

メディア等で「街角景気指数」として報道されるのが、このDIで、50を超えていれば前月よりも景況感が改善していることを意味するため、「DIが50を超えるか否か」が最も重要なポイントとなります。

また、「前月比でDIがどう変化したか」も景況感の変化を読み取る上で、重要なポイントです。一方、景気ウォッチャー調査のようなアンケート調査(意向統計)には、回答者の主観が反映し、統計に「癖」が表れるところには注意したいところです。

例えば、今後の景気見通しについてアンケート調査すると、良すぎたり悪すぎたりする「現状」に引きずられて、「将来」を予想するところがあります。したがって、景気ウォッチャー調査にはこうした「希望的観測」が入ってしまうことには留意したいところです。

景気ウォッチャー調査に記載されている各業種のコメントもチェックしてみよう

景気ウォッチャー調査では、「家計動向関連」、「企業動向関連」、「雇用関連」といった分野ごとの動向を把握できますが、さらに地域ごとに見ることもできます。

また、「今年は12月中旬まで県外の団体客利用があり、地元企業による夜の忘年会利用も例年より賑わいを見せた」(北陸・高級レストラン)、「景気が良くなってきたのではなく、季節要因であると判断」(九州・衣料品専門店)、「暖冬のためか荷動きはやや低調だが、燃料価格低下により収支が改善」(東海・輸送業)、「中国経済の低迷を受けて受注先からの生産見通しが保守的となり、下請け会社に少なからず影響が出ている」(中国・電機器具製造業)といった回答者の生々しい声を知ることもできます。研究好きな方は、ぜひ参考にしてみてください。

※元データの確認は、内閣府のウェブサイトをご参照ください。

【2016年2月8日 投信1編集部】

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岡野 辰太郎

1976年生。大学在学中、マイクロソフトのインターンシップへ参加。
横浜国立大学大学院卒業後、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社の投資ストラテジストとして、リサーチ業務に従事。
同社退社後、Webサービスの開発・運営を行う株式会社アーブを設立。モノづくりのクラウドファンディング「SpotLight(スポットライト)」を運営中。