株式市場の振り返り-欧米株の大幅上昇にもかかわらず小幅反落

2016年2月23日(火)の東京株式市場は小幅反落となりました。日経平均株価は前日比▲0.3%の下落、TOPIXは▲0.6%の下落で引けています。また、東証マザース指数は▲1.5%の下落となりました。

日経平均株価は、欧州株や米国株の大幅上昇などを好感し、前日比+199円高の16,230円で寄り付きました。その後は円ドルレートが一時111円台の円高となったこともあり、軟調な展開となり、前場は前日比+15円高の16,126円で引けています。

後場は、円ドルレートが111円台~112円で一進一退となり、株価も同じような動きになりました。結局、日経平均株価は前日比▲59円安の16,052円で引けています。

東証1部で上昇したのは442銘柄、値下がり1,415銘柄、変わらず84銘柄でした。東証1部の出来高は23億2,218万株、売買代金は2兆2,925億円(概算)となっています。投資家の様子見のスタンスが引き続き強く、売買代金は昨日を上回ったものの、低調な水準で終わっています。

セクター動向と主要銘柄の動き―昨日と反転。資源セクターが上昇、内需セクターが下落

東証33業種では8業種が上昇し、25業種が下落しました。上昇したセクターは、鉄鋼+2.9%、非鉄金属+1.9%、保険業+0.8%などでした。一方、下落したのは水産・農林業▲3.1%、不動産業▲2.2%、情報・通信業▲2.0%等でした。原油価格がやや戻したことで資源セクターが買われました。しかし、全体的には、円高が進んだにもかかわらず内需セクターが売られるという不思議な動きが目立ちました。

個別銘柄では、新日鐵住金(5401)、JFEホールディングス(5411)が大きく買われ、三井金属(5706)、住友金属鉱山(5713)、などの非鉄銘柄、東京海上ホールディングス(8766)など保険銘柄も買われました。

一方、昨日ストップ高をつけたgumi(3903)、連騰していたサイバネットシステム(4312)が大幅反落となり、マルハニチロ(1333)、日本水産(1332)など水産農林業も売られました。

本日のポイントと注目テーマと関連銘柄―引き続き様子見モードに。欧州関連株とホンダに注目集まるか

23日(火)も、東証1部の売買代金は2兆円前半の薄商いに止まっています。22日(月)のNY市場が大幅高となったにもかかわらず、東京市場への反応は限定的となり、結局は前日比で下落して終えています。週末にG20開催 を控えていることなどから、より様子見ムードが強まっているように感じられます。

さて、目新しい材料が乏しい、乏しいと言っているうちに、円高がジリジリと進んでいます。特に、対ユーロの円高進行が著しく、昨日から約2年10か月ぶりの123円/ユーロ台となっています。このままで推移すると、欧州事業の比重が高い企業は、2017年3月期に大きな影響を受ける可能性が高まります。いわゆる“欧州関連株”と呼ばれるような銘柄には、少し注意しておくべきでしょう。

本日(24日)、午前11時からホンダ(7267)の社長会見が行われます。昨年6月に就任した八郷社長にとって初の会見となります。23日には役員の異動も発表されました。この会見で、低迷するホンダ株にプラス材料が出るか注目です。また、自動車部品メーカーのタカタ(7312)による一連のリコール問題に関して、何らかの抜本的解決策が公表されることも期待されます。いずれにせよ、この会見の内容次第では、ホンダの株価が大きく変動する可能性があると言えましょう。ホンダ株に注目が集まる1日になるかもしれません。

【2016年2月24日 投信1編集部】

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LIMO編集部