続落する東証株価指数(TOPIX)の次の展開を、ドル円相場と重ねて考える

TOPIXとドル円相場は連動してきた

年初来の株価の下落が止まりません。下値のめどにはいろいろな考え方があると思いますが、今回は少し角度を変えてドル円相場との関係から分析してみます。

実はドル円相場とTOPIXは連動しています。特にアベノミクス以降はその相関性が高いです。「ドル高(円安)」と「株高」が同時に起こる傾向が強いのです。

下のグラフをご覧ください。これは2016年2月10日までの2年間のTOPIXとドル円相場を2年前(2014年2月12日)の水準からのかい離率で示しています。青がTOPIX、赤がドル円相場です。

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見ての通り青が2015年の夏場まで上昇しています。赤はドル円相場で上にいくほど円安です。青ほどではありませんが上昇基調(ドル高基調)だったことがわかるでしょう。

過去2年間のTOPIXとドル円相場の推移

2015年夏の中国ショックの時はTOPIXがドル円相場の赤ラインより上にいた

このグラフの面白いところは、前半の1年は青と赤が同期していたのに、後半は赤に比べて青が大きく上がっていたことです。

青のTOPIXが赤のドル円相場を大きく上回るのは2015年に入ってからです。2014年10月末のいわゆる日銀のハロウィーン緩和とも時期が異なります。そして、中国ショックで株価は急落しましたが、その時でも赤のラインを下回ることはほとんどありませんでした。そして2015年秋以降TOPIXはリバウンドしています。

今度の下げは中国ショックとは違う

では最近の下げはどうでしょうか。昨年の中国ショックとは異なる点がいくつかあります。

まず、赤のドル円相場が下へ向き始めています。つまり、ドル安円高が進んでいるわけです。次に、ドル円相場よりも青のTOPIXの下落が先行しています。TOPIXの青のラインが赤のラインを大きく下回る状況は、最近ではあまりないことです。

ドル円相場の落ち着きどころがカギに

本稿を執筆している段階(2月11日午前)でドル円相場は112円台に入っています。赤のラインが青のラインに追いついてきたと言えます。

ではそろそろ株価の下落は止まるでしょうか。

ドル円相場を振り返ると、110円近辺と100円台前半に節目がありそうです。言い換えると、それ以外にあまり節目がありません。

このところの相場つきに従うと、株価が先導してもう少し円高水準へドル円相場を誘導することになっても不思議はなさそうです。

株価が安定するには、ひとまず110円近辺でドル円相場が落ち着くかがカギになりそうです。

【2016年2月12日 投信1編集部】

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投信1編集部

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