株式市場の振り返り-小幅高ながら続伸は大きな意味。17日は今年初の3連騰へ挑む

2016年2月16日(火)の東京株式市場は小幅高ながら続伸となりました。日経平均株価は前日比+0.2%上昇、TOPIXは+0.3%上昇で引けています。

日経平均株価は前日に急騰した反動もあり、大幅安で始まりました。しかし、15日の欧州株式市場が続伸したこと、円ドルレートが114円台の円安に振れたこと等から、徐々に値を戻していった結果、前場は+144円高の16,166円で終えています。

後場も堅調に推移し、一時は+319円高の高値を付けました。しかし、その後は円ドルレートが若干円高に振れたことや、利益確定売り等もあり、軟調な展開となりました。結局、日経平均株価は前日比+31円高の16,054円で終えています。16,000円をキープして続伸となったものの、最後は辛うじてプラスを維持した形であり、失望感の方が大きかったかもしれません。

東証1部で上昇したのは965銘柄、値下がり873銘柄、変わらず99銘柄でした。東証1部の出来高は31億5,864万株、売買代金は2兆8,848億円(概算)となっています。

セクター動向と主要銘柄の動き―19業種が上昇。全体的には様子見感が強い印象。

東証33業種では19業種が上昇し14業種が下落しました。上昇率が大きかったのは、保険業+2.8%、鉄鋼業+2.3%、不動産業+2.3%などでした。一方、下落率が大きかったのは、食料品▲3.4%、電気・ガス業▲2.6%、陸運業▲2.3%などでした。上昇した業種、下落した業種に大きな特徴は見られなかったと思われます。急騰の翌日だったので、様子見の雰囲気が強かった印象が残りました。

個別銘柄では、大規模な自社株買いを発表したソフトバンクグループ(9984)がストップ高となりました。他には、先週末に好決算見通しと増配を公表したリブセンス(6054)が、昨日に引き続き大幅上昇し、一時は連日のストップ高となりました。東芝(6502)はパソコン生産から撤退するというニュースが流れ大幅高となりましたが、会社側が報道を否定したため、最後は小幅高で終わっています。また、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)などの不動産株も買われました。

一方、2016年12月期の業績見通しと中期計画を発表したものの、懸念材料を払拭できなかったキリンホールディングス(2503)は▲8.6%の大幅安となりました。他には、東京電力(9501)などの電力株や、ファミリーマート(8028)などのコンビニ株も軟調でした。サービス業ではメイテック(9744)も大幅安となっています。

本日のポイントと注目テーマと関連銘柄―2016年初の3連騰になるかが最大の注目点

2016年に入って以降、日経平均株価は終値ベースでまだ3連騰がありません。16日は最後に辛うじてプラスを維持するなど、あまりポジティブな印象は残りませんでした。しかしながら、曲がりなりにも続伸となったことは重要です。本日(17日)は、今年初の3日続伸となるかが最大の注目点となりましょう。

3日続伸となれば、投資家心理の好転を下支えする可能性もあります。そのためにも、ファーストリティリング(9983)、KDDI(9433)、ファナック(6954)、ソフトバンクグループ(9984)、京セラ(6971)などの指数寄与度が大きい銘柄に注目が集まると考えられます。

また、16日の海外市場では、上海株式市場が+3.3%上昇となり、底打ち期待感が強まっています。日本株の中でも、コマツ(6301)のように中国事業のエクスポージャーが大きい銘柄への関心が高まるかもしれません。

【2016年2月17日 投信1編集部】

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LIMO編集部