ビットコインが有望な投資先なのはなぜか―新興国の現状から考える

新興国や途上国への投融資において、将来、ビットコインが大きな役割を果たすことが期待されています。

ビットコインは、金融庁によって事実上の「貨幣」として認定され、仮想通貨への規制を盛り込んだ「資金決済法」の改正案が今期国会に提出される見通しです。マウントゴックスの破綻によってネガティブなイメージが先行していたビットコインですが、日本でも幾分かその信用度を上げるかもしれません。

しかし、新興国・途上国における人々のビットコインへのイメージは、日本のそれとはかなり異なっています。日本においてビットコインは、まだ投機の対象かもしれませんが、新興国・途上国においては実生活において有用である新たな通貨としてその価値が認められ始めています。

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新興国におけるビットコインのメリット1:信用力

日本にいると想像しづらいかもしれませんが、新興国・途上国においては、自国の通貨に対する信用があまり高くありません。過去に急激なインフレーションや口座の差し押さえ、預金引き出し制限等を何度も経験してきた国々においては、多くの人が自国の通貨を持つ事を敬遠しています。

たとえば、アルゼンチンでは1988年に起きた年率5,000%のハイパーインフレや、2001年のデフォルト宣言後の預金封鎖、2002年の年率25%のインフレ等を経験する中で、人々は自国の通貨を銀行に預けておくことの危険性を思い知らされました。ギリシャでも先日、預金引出額が制限されたことは記憶に新しいところでしょう。

このような状況の国々で注目されているのがビットコインです。ビットコインは、確かに価格の変動が激しいという弱点がありますが、自国の通貨の信用力が極めて低いような新興国・途上国においては、むしろ自国の通貨を得たらそれをビットコインに換えるという場合もあります。自国の通貨よりもビットコインを信用している人も多いのです。

新興国におけるビットコインのメリット2:送金コストの安さ

ビットコインの2つ目のメリットは、送金コストが安い(もしくはタダ)ということです。これも日本においては想像しづらいかもしれませんが、新興国・途上国においては、海外に出稼ぎに出ている労働者から本国への仕送りがGDPの多くを占める国々が少なくありません。

たとえば、フィリピンでは年間214億ドルが出稼ぎ労働者から本国へ送金されています(2012年)。これはフィリピンの国家予算(490億ドル、2012年当時)の半分近くにあたります。

出稼ぎ労働者は現在、高い手数料を払って家族の元へ銀行送金をしているか、または、紛失や盗難等のリスクを負って現金で通貨を自国へ持ち帰っていますが、ビットコインはこのような問題を一気に解決することができます。

新興国におけるビットコインのメリット3:P2P取引

さらには、ビットコインは銀行を介さずにP2Pでの送金が可能なので、前述のアルゼンチンやギリシャの例のように、資本移動規制がかかっても、銀行を介することなく自分の資金を海外に移動できます。

このような状況を鑑みれば、新興国・途上国においてビットコインが好まれる素地があるのは想像に難くないでしょう。

新興国・途上国においてビットコインが幅広く受け入れられれば、ビットコインによる投融資の幅が広がるだけでなく、ビットコイン自体の価値も上がるでしょう。事実、ビットコインを作った初期の創業者たちは、ビットコイン自体の価格の上昇によって、莫大な価値を現在保有していると言われています。

先進国における経済成長が鈍化し、投融資先として新興国・途上国に注目が集まる中、その手段として今後ビットコインは要注目でしょう。

確かに、ビットコインの弱点である価格変動の激しさを考慮に入れれば、短期的な投資という観点からはリスクが大きいかもしれません。しかし、上記のような理由から、新興国・途上国におけるビットコインの将来は有望です。長期投資を考えているなら、ビットコインは有望な投資先の1つではないでしょうか。

参考:

日本商工会議所

Crypto Currency Magazine

bitFlyer

【2016年3月15日 クラウドクレジット】

■参考記事■

>>失敗しない投資信託の選び方:おさえるべき3つのNGと6つのポイント

>>ネット証券会社徹底比較:株も投資信託も気になるあなたへ

クラウドクレジット

世界の資金需要者と個人投資家をつなぐ金融プラットフォームをつくるフィンテック企業として2013年1月に設立。
2014年6月から投資型クラウドファンディング・サービス「クラウドクレジット」を提供。当初はラテンアメリカのペルーに投資を行うファンドを提供し、2015年からはフィンランドやスペインをはじめとする欧州諸国の個人向けローンに投資を行う。
2016年はアジア、アフリカ諸国での投融資を開始し、2017年に五大陸で投融資を行うプラットフォームになる予定。