株式市場の振り返り-大幅続落。イエレン議長の発言で、冷や水を浴びせられる

2016年3月30日(水)の東京株式市場は大幅続落となりました。日経平均株価は前日比▲1.3%の下落、TOPIXも▲1.5%の下落で引けています。一方、東証マザーズ総合指数は+0.7%上昇して3日続伸となりました。引き続き、新興市場の好調さが目立っています。

日経平均株価は、前日比▲25円の小幅安で寄り付いた後は17,050円前後で推移しました。しかし、後場に入るとほぼ一貫して下げ幅を広げ始め、終値は前日比▲224円安の16,878円で引けています。ほぼ安値引けでした。終値では4日ぶりに17,000円を割り込んでいます。

東証1部で上昇したのは466銘柄、値下がり1,419銘柄、変わらず59銘柄でした。東証1部の出来高は19億1,183万株、売買代金は2兆4億円(概算)となっています。売買代金は4日ぶりに辛うじて2兆円を回復しましたが、薄商いが続いています。

セクター動向と主要銘柄の動き-33業種全てが下落、資源・原材料関連に売り目立つ。

東証1部では上昇した業種はなく、33業種全てが下落しました。下落率が大きかったのは、海運▲4.0%、銀行▲3.3%、非鉄金属▲3.2%、パルプ・紙▲2.9%、鉱業▲2.8%、輸送用機器▲2.6%などでした。下落率が比較的小さかったのは、繊維▲0.1%、小売▲0.4%、サービス▲0.4%などです。

全面安に近い状況の中、個別銘柄では、アルプス電気(6770)、村田製作所(6981)、ローム(6963)、日本電産(6594)などの電子部品株が、いずれも大幅下落してボロボロ状態でした。他にも、トヨタ自動車(7203)など自動車株、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株も軒並み下落しています。一方、数少ない上昇銘柄の中では、ダイキン工業(6367)や花王(4452)が目立っています。また、小売株の中でも、ドンキホーテホールディングス(7532)、ニトリホールディングス(9843)、ジェイアイエヌ(3046)などの専門店株が上昇しました。

本日のポイントと注目テーマと関連業種-年度内の最終取引日、“伊知割 石”に負けるな

ここ1~2週間、着実に良い方向へ向かっていた日本株式市場ですが、30日はバケツで冷や水を浴びせられました。冷や水を浴びせたのは、FRBのイエレン議長です。イエレン議長は29日にNYで行われた講演において、米国の追加利上げ実施を「慎重に進める」と強調、米国経済の弱含みなども示唆しました。その後、米ドルが下落して円高が進み、東京株式市場を直撃した形です。なお、イエレン議長の発言を受けて、NY株式市場は上昇し、30日のアジア株式市場も日本を除き軒並み上昇しました。

思い返すと、3月16日のFOMC後に利上げ実施回数の減少を明言し、円高進行を招いて、世界の主要市場の中で日本株だけが下落した、あの悪夢が再現されたと言っていいでしょう。「全く余計なことしてくれるな!」「講演なんかしなで、引っ込んでいてくれ」と憤慨した人も多かったのではないでしょうか。憤慨した方々の心情は察するに余りあります。本当に、意地悪でやっているとしか思えなくもありません。

そう言えば、『サザエさん』の原作者である漫画家・長谷川町子さんの作品の1つに『いじわるばあさん』があります。一度はお読みになったことがあるでしょう。その主人公である“伊知割 石(いじわるイシ)”という、数々の意地悪やいたずらで人々を困らせるのが生き甲斐の老婦人を思い出しました。正しく、イエレン議長は“伊知割 石“のような存在だと言ったら、それは言い過ぎでしょうか。

さて、気を取り直して、本年度最終日である31日(木)は、引き続き小売セクター、不動産セクター、建設セクターなどの内需関連に注目です。また、30日にやや過度に下げたと思われる電子部品セクター、自動車部品セクターなどの反発・リバウンドにも注視したいところです。

【2016年3 月30日 投信1編集部】

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LIMO編集部