【株式テクニカル分析】日経平均は円高加速で大幅下落。今後の判断のポイントは?(2016年5月7日)

一時、1ドル=105円台にまで値上がり、株は大幅安へ

2016年5月6日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、連休前の5月2日に比べ40円66銭安の16,106円72銭となりました。

日本の株式市場は大型連休のため、株式市場は3~5日が休日で、立ち会いは2日(月曜日)と6日(金曜日)の2日のみでした。また、3月期企業の決算発表や6日の米雇用統計などを控えて、動きが見づらい週でした。

ただ、環境はあまりよくありません。大きなポイントはやはり為替相場の動きです。28日には日銀が金融政策の現状維持を決めたことから、円が買われる展開になりました。日本が休場の29日には一時、1ドル=106円台前半まで円高が進みました。

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さらに米国務省は同日、日本などを為替対策の「監視国リスト」に指定しました。日本の円売り介入をけん制する狙いがあると思われます。これを受けて週明けの外国為替市場は、円買い・ドル売りがさらに加速しました。

3日には円相場は一時、105円台後半にまで上昇しました。105円台を付けるのは2014年10月以来、約1年半ぶりです。

来週以降の動きですが、引き続き為替相場の影響を受けることになるでしょう。円高・ドル安傾向はしばらく続きそうです。6日に米労働省が発表した4月の非農業部門雇用者数は予想より弱く、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測が後退したと見る声が多いようです。

また、前述した「監視国リスト」指定に加え、今月26、27日には主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)が開かれることから、円売り介入はないと海外の投資家から見透かされているように思われます。

ただし、ダドリー米ニューヨーク連銀総裁は6日、FRBは依然として年内2回の利上げを行う可能性があると発言し、円相場は1ドル=107円前半まで戻っています。日本の大引け後や休日に、為替相場が神経質に動くことから、判断が難しい状況が続きそうです。

6日続落し、2週で1,400円以上の急落

今週の動きをテクニカル面から見ると、高値引けした4月22日の終値(17,572円)から6日続落し、1,400円以上値下がりしました。

週明けの5月2日が、大きく窓を開けて下がっているのがポイントです。25日移動平均線だけでなく75日移動平均線も下回りました。

上下の目線の判断が難しい展開になりそう

今後の展開ですが、しばらくは目線の判断が難しい展開になりそうです。

25日移動平均線、75日移動平均線を下回ったことから、目線を下に持ってもいいところですが、サポートになりそうないくつかの節目もあります。

まず、2月12日の安値(14,865円)と、4月8日の安値(15,471円)を結ぶトレンドラインです。4月25日の高値(17,613円)から下落しているものの、このトレンドラインのチャネル上限からの調整でした。

この2週間で大きく下落したとは言うものの、まだこのチャネルの下限に達していません。その付近は過去にもみ合った16,000円前後と重なることから、チャネルの下限からの反発もあり得ます。

ちなみにこのあたりは、25日移動平均線、75日移動平均線とも重なります。ここを乗り越えることができれば調整明けと見ることができます。当面の節目は、窓埋めとなる4月28日の終値(16,666円)になるでしょう。

逆に、このトレンドラインを下回る場合には、目線は下に転じたほうがいいでしょう。下目線での直近の節目は、4月8日の安値(15,471円)となります。

このほか、伊勢志摩サミットなどを控え、しばらくは16,000円前後で保ち合うという展開も考えられます。

【2016年5月7日 下原 一晃】

■参考記事■

>>失敗しない投資信託の選び方:おさえるべき3つのNGと6つのポイント

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下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。