株式市場の振り返り-日経ジャスダック平均は6日ぶり反落も、東証マザーズ総合指数は小幅反発

2016年5月13日(金)の新興株式市場は小動きとなりました。日経ジャスダック平均は前日比▲0.0%と僅かながら下落して、6日ぶりの反落となりました。一方、現在の新興株式市場の主役である東証マザーズ総合指数は+0.7%上昇する反発でした。

東証マザーズ総合指数は、4月21日に付けた約9年ぶりとなる高値(1,230ポイント)に近づきながら、超えられない動きが続いています。13日の相場は、前場に下げが大きくなる場面がありましたが、その後は切り返す展開となり、大型株(東証1部)とは好対照の動きとなりました。結局、その高値を超えることはできませんでしたが、終値では1,200ポイントを回復しました。ここ数日、終値では1,200ポイントを挟む攻防が続いているようです。

ただ、13日は東証マザーズの商いも低調に終わりました。出来高は7,344万株に止まり、1週間ぶりの薄商いでした。これで4日連続して1億株を下回っています。売買代金も1,774億円と前日から約▲170億円減少しました。なお、騰落数は値上が81銘柄、値下がり140銘柄、変わらず4銘柄となっています。小幅ながら指数が上昇した割には、値上がり銘柄が少なかったようです。

そーせいグループの上昇が指数を牽引、全体的には小安い銘柄が多い


13日の東証マザーズ市場は、値下がり銘柄が多かった中、時価総額最大のそーせいグループ(4565)が+5%上昇して指数を牽引しました。13日の引け後に決算発表を控えて様々な思惑が交錯したようですが、実際に発表された内容を見ると、この先も株価上昇が期待できるものだったようです。暫くは、そーせいグループを始めとした医療バイオ関連への物色が強まりそうな雰囲気です。その他の銘柄では、ブランジスタ(6176)が+13%の大幅上昇となり、アカツキ(3932)は+15%上昇のストップ高でした。

一方、下落した銘柄の中では、ロックオン(3690)が▲15%のストップ安、アルファポリス(9467)が▲19%のストップ安となったのが目立ちました。ただ、全体的には小安くなった銘柄が多かったようです。また、医療バイオ関連は、前述したそーせいグループ以外は、グリーンペプタイド(4594)が▲1%、アキュセラ(4589)が▲1%など、前日に続き、ほぼ全てが値を下げる結果となっています。

その他の注目株では、CYBERDYNE(7779)が+1%、Gunosy(6047)は▲3%、はてな(3930)は+0%、エナリス(6079)が+3%となっています。

相場が動き出す先陣を切って、医療バイオ関連に“物色第二波”が押し寄せる可能性


怒涛の勢いで行われた決算発表も終わり、G7伊勢志摩サミットを始めとして、株式市場にインパクトを与えそうなイベントが多く控えています。これは、新興市場にも同じような影響、もしくは、それ以上の影響をもたらす可能性があります。大型株だけではなく、新興市場も今週からは相場が動き出しそうです。

新興市場では、先ずは具体的に、そーせいグループの決算発表受けて、医療バイオ関連が改めて物色される可能性が高いと言えます。新興市場に押し寄せる“物色第二波”の先陣を切ると考えていいかもしれません。

そのような中、引き続き、政府による景気対策で恩恵がある業種、あるいは、成長戦略に組み込まれそうな業種が物色される展開が見込まれます。“物色第二波”が押し寄せる医療バイオ関連では、ここ数日で下落して安くなった銘柄に注目です。また、週半ばからは、一度物色された銘柄やテーマに、その“第二波”が押し寄せる局面が考えられます。自動運転、次世代エネルギー、FinTechなどに注目しましょう。

 

LIMO編集部