株式相場は見どころなく続落。この深刻な薄商いは何を意味するのか解説

【東京株式市場】2016年5月24日

株式市場の振り返り-深刻な薄商いの中で続落。新興市場も4日ぶりに下落。

2016年5月24日(火)の東京株式市場は続落となりました。日経平均株価は前日比▲0.9%の下落、TOPIXも▲0.9%の下落で引けています。また、東証マザーズ総合指数は▲1.2%安で終わり、4日ぶりの下落となりました。

日経平均株価は、前日比▲49円安で寄り付いた後、ほぼ一貫して下げ続けました。大引けの少し前には、一時▲183円安まで下落しましたが、最後は若干切り返して、▲155円安の16,498円で引けました。終わってみれば、典型的な“寄り付き天井”となっています。

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東証1部で上昇したのは529銘柄、値下がり1,272銘柄、変わらず152銘柄でした。東証1部の出来高は16億2,783万株、売買代金は1兆6,658億円(概算)となり、連日で今年最低の売買高を更新しました。非常に深刻な薄商いとなっており、証券会社の社員が楽しみにしている夏季ボーナスは、雀の涙しか出ないと予想されます。住宅ローンや教育ローンを抱えている中高年の証券マンが、安い居酒屋で悪酔いしながら愚痴っている姿が目に浮かびます。

セクター動向と主要銘柄の動き-上昇は2業種のみ。31業種が下落するも、極端に売られた業種はなし。

東証1部で上昇したのは、パルプ・紙と空運の2業種のみで、残り31業種が下落しました。下落率が大きかったのは、保険業▲1.7%、鉱業▲1.7%、非鉄金属▲1.6%、鉄鋼▲1.5%、機械▲1.4%、輸送用機器▲1.3%などでした。下げた業種が圧倒的に多かった中、特段売られた業種はなかったようです。

個別銘柄では、ファーストリティリング(9983)、ファナック(6954)、ソフトバンクグループ(9984)など指数寄与度が大きい銘柄が下落し、日東電工(6988)やTDK(6762)も値を下げました。トヨタ自動車(7203)やホンダ(7267)も安くなり、ローム(6963)や村田製作所(6981)などの電子部品株も不振でした。また、任天堂(7974)も下落しています。一方、上昇した主力株はほとんどなかった中、しまむら(8227)、いすゞ自動車(7202)、テルモ(4543)、オリンパス(7733)が局地戦で健闘していたのが目を引きました。

本日のポイントと注目テーマと関連業種-伊勢志摩サミットの結果を待ちながら、電機セクターにも注目

24日の株式相場は▲1%弱の下落でしたが、大きな動きではなかったと見ていいでしょう。ただ、寄り付き天井となるなど、場中での抵抗力の無さが気になりました。しかし、それ以上に気になるのが、閑散とした売買状況です。これは、伊勢志摩サミットの結果を待っているのか、それとも、既にサミットを見切って、日本株からの撤収を示しているのか、本当に気掛かりです。アベノミクスを進めてきた安倍政権には、ここで思い切った政策を打ち出して欲しいと思いますが、淡い期待なのでしょうか。今の薄商いがエネルギーを貯めているものと期待します。

そんなことを言っても、相場は休むことなく動きます。何か材料を探し出すのが相場の本性です。24日は引け後に、ソニー(6758)が発表を延期していた2017年3月期の業績予想を公表しました。この内容がポジティブなのかどうか難しいところですが、電機セクターが動き出すトリガーになる可能性はあります。24日の電機セクターは総じて安かったことから、一時的な反発は期待可能と考えられます。

このような状況の下、25日(水)も伊勢志摩サミットの動向を睨む展開が続くと考えられます。24日に下げたセクターの中で、素材系セクター、電機セクターに注目します。また、為替動向を注視しながらですが、自動車や精密機器などの輸出関連銘柄の下値を拾いたいと思います。さらに、24日は期待外れだった機械セクターにも引き続き目を向けたいと思います。

投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。