閑散に売りなし。期待値の低い伊勢志摩サミットは、十分サプライズになり得る

【東京株式市場】2016年5月25日

株式市場の振り返り-3日ぶりの反発も、厳しい薄商い状態は変わらず。

2016年5月25日(水)の東京株式市場は3日ぶりの反発となりました。日経平均株価は前日比+1.5%の上昇、TOPIXも+1.2%の上昇で引けています。一方、東証マザーズ総合指数は▲0.5%の小幅安ながら、続落となりました。新興市場は元気がありません。

日経平均株価は、NY市場の大幅上昇等を受けて、前日比+265円高で寄り付きました。その後間もなく、+232円まで下落しましたが、すぐに切り返して前場の半ばには一時+307円まで上昇しました。ただ、後場は様子見スタンスが強く、16,750円近辺で揉み合う形となり、結局、大引けは+258円高の16,757円で終わっています。

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東証1部で上昇したのは1,333銘柄、値下がり474銘柄、変わらず146銘柄でした。東証1部の出来高は16億1,834万株、売買代金は1兆7,826億円(概算)となっています。値嵩株の売買が若干増加したため、売買代金こそ前日より小幅増加しましたが、出来高は前日を下回っており、深刻な薄商いが続いています。これでは、株価指数が上昇しても、証券会社の夏季ボーナスは雀の涙しか出ないでしょう。住宅ローンと子供の教育ローンを抱えた中高年の証券マンは、今日も格安の居酒屋で管を巻くしかないのでしょうか。悲壮感が漂っています。

セクター動向と主要銘柄の動き-31業種が上昇、下落は2業種のみ。総じて買われた模様。

東証1部で上昇したのは31業種、下落したのは医薬品(▲1.1%)とその他金融(▲0.3%)の2業種のみでした。上昇率上位は、保険+3.8%、鉄鋼+2.6%、情報・通信+2.1%、パルプ・紙+2.1%、輸送用機器+2.1%、証券・商品+2.0%、電気機器+1.9%などでした。総じて買われた印象があります。

個別銘柄では、前日に2017年3月期の業績見通しを公表したソニー(6758)が年初来高値を付ける大幅上昇となり、市場に安心感を与えました。また、今週に入ってから上昇が続く半導体製造装置メーカーの東京エレクトロン(8035)とアドバンテスト(6857)も上昇し、年初来高値を更新しました。その他では、ファーストリティリング(9983)やファナック(6954)など、指数寄与度の大きい銘柄は総じて値を上げています。一方で、アステラス製薬(4503)や塩野義製薬(4507)等の医薬品株は下落が目立ち、花王(4452)も安く終わりました。上昇が多かった電子部品株の中では、村田製作所(6981)の不振が際立っています。

本日のポイントと注目テーマと関連業種-伊勢志摩サミット開幕。為替の動きに注意しながら、輸出関連株の下値を拾う。

25日の相場は、“閑散に売りなし”を如実に表す結果になりました。しかし、いよいよ、26日(木)から伊勢志摩サミットが始まります。26日の相場は、このサミット本会議の動きを睨む展開になりそうですが、何か大きな“方向性”が打ち出されることを期待したいと思います。元々、サミットに対する期待は大きくなかったと思われますので、ちょっとした出来事でも、相場がポジティブに捉える可能性は十分にあり得ましょう。

このような状況の下、やはり、為替の動きが気になります。6月の利上げ実施が暗黙の了解となり、もう一段の円安が進む可能性は否定できないところです。25日は総じて上昇した輸出関連株(自動車、精密機器、電機)など、まだ割安感が残る銘柄の下値を拾いたいと思います。また、国内の景気対策などは、サミット後に様々な形で出て来るでしょうから、25日は下げが目立った医薬品セクターは要注目と考えます。ただ、いずれにしても、どう転がるかを注意深く見ていくことが大切でしょう。

投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。