熊本地震の影響を見極めたい、5月景気ウォッチャー調査

6月8日(水)14:00発表

この記事の読みどころ

  • 今週は、5月の景気ウォッチャー調査から熊本地震の影響を見極める局面になりそうです。
  • 4月景気ウォッチャー調査の現状判断DIは、景況感の節目となる50.0ptを9か月連続で下回りました。
  • 5月景気ウォッチャー調査の現状判断DIの市場予想は43.4ptです。
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熊本地震の影響を見極めたい5月景気ウォッチャー調査

今週は、6月8日(水)14:00発表予定の5月景気ウォッチャー調査から、熊本地震の影響を見極める局面となりそうです。

景気ウォッチャー調査とは、メディア等で「街角景気」と呼ばれているもので、タクシー運転手や、飲食店経営者など、実際の景気動向を敏感に感じている人々を対象に内閣府が調査するものです。

この景気ウォッチャー調査の現状判断DI(ディフュージョン・インデックス)とTOPIXには、高い相関が認められ、マーケット関係者の間でも重視されています。

4月の景気ウォッチャー調査を振り返る

5月12日(木)に発表された4月景気ウォッチャー調査は、現状判断DIが43.5(前月比-1.9pt)と2か月ぶりに低下し、景況感の節目となる50.0ptも9か月連続で下回りました。

また、内閣府による景気ウォッチャーの見方は、「景気は、消費動向等への懸念に加え、熊本地震によるマインド面の下押しもあり、引き続き弱さが見られる。先行きについては、観光需要や設備投資増加への期待等がある一方、熊本地震に伴う先行き懸念が多く表明されていることから、今後の動向が、企業、家計のマインド等に与える影響に留意する必要がある」とされました。

出所:SPEEDAで取得したデータをもとに筆者作成

5月景気ウォッチャー調査の現状判断DIの市場予想は43.4pt

こうした中、5月景気ウォッチャー調査の現状判断DIの市場予想は、43.4ptとなっています。景況感の節目となる50.0ptを下回ることはマーケットに織り込まれていると考えられるものの、熊本地震の影響からどれだけ回復してきたかを、各業種のコメントから推察する局面となりそうです。

【参考情報】景気ウォッチャー調査の基礎知識

そもそも景気ウォッチャー調査とは

景気ウォッチャーについては、過去に筆者が執筆した記事がありますので、ご参考にして頂ければと思います。また、前回の平成28年4月分の調査より、新たに東京都DIの公表が行なわれることになりました。従来、東京都は「南関東」の中に含まれて集計されていましたが、人口・経済規模等が大きいことから、別掲されることになりました。

東京都DIの特色としては、平均DIが高めで変動幅が大きく出る傾向にあるようです。これは、東京都の家計動向関連DIに占める百貨店の関連の回答ウェイトが高いため、たとえば、暖冬で冬物衣料の販売不振が出ると、その下押しが他地域と比較して相対的に大きく出るためと考えられます。

※元データの確認は、内閣府のウェブサイトをご参照ください。
 

岡野 辰太郎

1976年生。大学在学中、マイクロソフトのインターンシップへ参加。
横浜国立大学大学院卒業後、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社の投資ストラテジストとして、リサーチ業務に従事。
同社退社後、Webサービスの開発・運営を行う株式会社アーブを設立。モノづくりのクラウドファンディング「SpotLight(スポットライト)」を運営中。