今日も1日お疲れさまです。投信1編集部です。編集部が選んだ今日の注目ニュースを、投信1編集部や個人投資家向け金融経済メディアLongine(ロンジン)のアナリストのコメントとともにお伝えします。

1ドル=107円台後半に。円高進行を食い止めたイエレン議長講演

6月3日に発表された米国の雇用統計が市場の予想を下回る内容だったことで、米国での利上げが遠のいたという見方が広がり、FRB(連邦準備制度理事会)のイエレン議長が6日に行う講演に注目が集まっていました。FRBはアメリカの中央銀行に相当し、その議長である彼女の発言は利上げの方向性を見極めるにあたって非常に重要な意味を持つためです。

イエレン議長は講演で、5月の雇用統計の結果には失望感を表明しましたが、「全体としては極めて前向きな状況にある」とし、今後も緩やかに利上げしていく姿勢を改めて示しました。

この発言を受けて、7日の外国為替市場で円相場が1ドル=107円台後半の円安・ドル高となり、日経平均株価も前日比95円42銭高の1万6,675円45銭で取引を終えました。次の利上げ時期は特定されず、発言の内容は想定内とする見方が多いものの、前向きな発言が出たことが安心感となり、円高警戒感が和らいだものと考えられます。

一方、FRBは来週、金融政策を決める会合を開きますが、今回の議長の発言を受け、次の会合での利上げは難しいのではないかという見方も広がっています。

スマホ決済は中国人観光客の爆買い復活の呼び水となるか

7日の日経新聞電子版に「テンセント、スマホ決済で日本参入 年内1万店「銀聯」追う」という記事が掲載されています。中国のネットサービス大手、騰訊控股(テンセント)が、日本でスマホを使った決済サービス「微信支付(ウィーチャットペイ)」を本格展開するという内容です。

中国人客の決済手段は現状、クレジットカード型の「銀聯カード」が主流ですが、テンセントは今後、中国人向け決済サービスとして日本で先行する銀聯カードを追い上げる体勢に入ると見られます。

これに関連し、テンセントと訪日客向けサービスで協業するホットリンク(3680)は、7日の取引開始と同時に、テンセントとの協業を発表。先行きの収益成長への思惑から買いが膨らみ、ストップ高の721円まで買われました。

このほか、ビリングシステム(3623)も一時ストップ高となりました。同社は今年1月、テンセントのグループ会社とスマホ決済サービスを導入することで合意したと発表しており、今日の報道が刺激材料となったようです。

いかがでしたか。読者のみなさまの情報収集の一助になれば幸いです。

LIMO編集部