新興株市場の振り返りー2日連続でマザーズがTOPIXをアウトパフォーム

2016年6月8日(水)の新興株市場は、JASDAQ指数が対前日比+0.1%上昇、東証マザーズ指数が同+1.3 %上昇となりました。TOPIXは同+0.8%の上昇でしたので、2日連続でマザーズ市場はTOPIXにアウトパフォームしたことになります。

注目された動きは、マザーズ外国株のアキュセラ(4589)はSBIホールディングス(8473)による出資比率引き上げが好感され+26%上昇(ストップ高)となったことでした。

マザーズ市場の出来高は11,158万株、売買代金は2,088億円で前日から上昇しました。値上がり銘柄数110、値下がり銘柄数103、変わらずは11銘柄でした。

マザーズ御三家はすべて上昇

マザーズ時価総額トップ3のそーせいグループ(4565)は同+1.7%上昇、CYBERDYNE(7779)は同+0.04%上昇、ミクシィ(2121)は同+3.6%上昇となり、3社揃って上昇しました。

マザーズでの売買代金上位3銘柄は、ブランジスタ(6176)、グリーンペプタイド(4594)、そーせいグループの3社で、昨日と同じ顔ぶれです。引き続き特定の銘柄に売買が集中している傾向が読み取れます。

マザーズの上昇率トップはスマホゲームの再生・運営ビジネスを手掛けるマイネット(3928)で、前日比+21%上昇、2位は企業プロモーション支援を展開するブランジスタで同+20%上昇、3位はスマホ広告等を行うGMO TECH(6026)で同+18%上昇で、3社ともストップ高で引けています。

一方、下落率トップはデジタル家電組込みソフト等を手掛けるsMedio(3913)で前日比▲18%下落、2位は法人システムコンサルのメディアシーク(4824)で同▲10%下落、3位は住宅建設のフィット(1436)でした。3社とも特段の個別の悪材料は見当たらず利益確定売りが下落の主因と見られます。

6月9 日の着眼点

本日のマザーズ市場での売買代金トップとなったブランジスタの売買代金は503億円と、東証1部のトヨタ自動車(7203)の約530億円にほぼ匹敵する水準でした。これだけを見るとマザーズは非常に活況という印象を受けますが、活況なのは値動きが激しい一部の銘柄に限られることには気を付けたいと思います。

こうしたことから活況銘柄が分散していくかが今後を見るうえでの一つのポイントだと思います。このため、6月9日はフリークアウト(6094)、インタースペース(2122)、フルスピード(2159)など本日52週高値を更新した銘柄の株価動向や出来高の変化を注視したいと思います。

LIMO編集部