新興株市場の振り返りー3日連続でマザーズがTOPIXをアウトパフォーム

2016年6月9日(木)の新興株市場は、JASDAQ指数が対前日比+0.4%上昇、東証マザーズ指数が同+0.6%上昇となりました。TOPIXは同▲1%の下落でしたので、3日連続でマザーズ市場はTOPIXにアウトパフォームしたことになります。

注目された動きは、LINE関連銘柄の一角が売られたことです。韓国の一部メディアが親会社であるネイバーの関係者のコメントとして「上場は未定」と伝えたことが嫌気されたためです。同じようなことは過去に何度も繰り返されてきたため、大きな驚きはないものの、今後の動向には注視したいと思います。

マザーズ市場の出来高は9,879万株、売買代金は2,652億円で、売買代金は前日に比べ増加しました。値上がり銘柄数は120、値下がり銘柄数は91、変わらずは13銘柄でした。

マザーズ御三家はそーせいグループだけが上昇

マザーズ時価総額トップ3は、そーせいグループ(4565)だけが対前日比+0.8%の上昇となり、CYBERDYNE(7779)は変わらず、ミクシィ(2121)は同▲1.5%の下落でした。

マザーズでの売買代金上位3銘柄は、ブランジスタ(6176)、そーせいグループ、JIG-SAW(3914)の3社で、本日は、グリーンペプタイド(4594)に代わりJIG-SAWがトップ3に浮上しました。とはいえ、グリーンペプタイドも4位ですので、引き続き続き特定の銘柄に売買が集中している傾向が続いています。

マザーズの上昇率トップはiPS細胞を使うバイオベンチャーのヘリオス(4593)で同+18%上昇、2位はEC事業支援システム等を手掛けるHamee(3134)で同+17%上昇、 3位は研究開発型半導体企業のディジタルメディアプロフェッショナル(3652)で同+17%上昇(ストップ高)でした。また、マザーズ外国株のアキュセラ(4589)は同+21%上昇となり昨日に続きストップ高で引けています。

一方、下落率トップは、ネット広告を主力とするアドウェイズ(2489)で同▲13%下落、2位は法人向けシステムコンサルを手掛けるメディアシーク(4824)で同▲11%下落、3位はネット広告のフリークアウト(6094)で同▲9%下落でした。3社とも「LINE関連銘柄」として注目を集めてきた銘柄です。

6月10 日の着眼点

本日のマザーズ市場での売買代金トップは、昨日と同様にブランジスタで売買代金は昨日よりも更に増加しています。ただし、節目となる1万円を突破することができず反落で終わっており、明日以降の動きが注目されます。また、本日、売り込まれたLINE関連銘柄の動向にも注目したいと思います。

LIMO編集部