新興株市場の振り返りーマザーズ指数は▲7%の急落

2016年6月16日(木)の新興株市場は、JASDAQ指数が対前日比▲2.9%下落、東証マザーズ指数は同▲7.1%の急落となりました。TOPIXは同▲2.8%下げましたので、新興市場は大きくアンダーパフォームしました。またマザーズ指数は再び節目の1,000ポイントを有意に下回り959.56で引けています。

マザーズ市場の出来高は9,473万株、売買代金は2,232億円で、ともに前日から増加しました。値上がり銘柄数は13、値下がり銘柄数は213、変わらずはなしでした。

ほぼ全面安だがストップ高が4銘柄

マザーズ時価総額トップ3はいずれも急落でした。ミクシィ(2121)が同▲4%、そーせいグループ(4565)が同▲10%、CYBERDYNE(7779)が同▲6%の下落でした。

マザーズでの売買代金上位は、1位がそーせいグループ、2位が広告モデルの電子雑誌を手掛けるブランジスタ(6176)、3位がアトラエ(6194)でした。アトラエは6月15日の新規上場銘柄です。

マザーズの上昇率トップはこのアトラエ(6194)で同+23%上昇、2位がスポーツソーシャルゲームのモブキャスト(3664)で同+19%上昇、3位がデータ連携・データ管理ソフトのインフォテリア(3853)で同+17%上昇でした。モブキャストはマイネット(3928)との業務提携が材料です。

一方、下落率トップはゲーム開発等のミドルウェア等のCRI・ミドルウェア(3698)で同▲19%下落、2位は6月15日IPOのホープ(6195)で同▲18%下落、3位はソーシャルゲームのアカツキ(3932)で同▲17%下落でした。

なお、ストップ高をつけた銘柄は4銘柄、ストップ安が3銘柄です。本日新規上場の農業総合研究所(3541)は初値が公開価格を+78%上回り、引値はさらに高く終わりました。

6月16日の着眼点

この数日、マザーズ指数の1,000ポイントが重要だと述べましたが、6月16日はこれを大きく下回りました。一日の取引もほぼ安値圏で終わったことからまだ「こつんときた」とは言い切れないでしょう。

しばらく値動きの荒い展開になりそうです。新ワクチンの開発等で森下仁丹(4524)と基本合意をしたアンジェスMG(4563)がストップ高を付けており、市場はIPOと個別材料を丹念に追う展開になっています。深追いせずに材料を追う姿勢が求められそうです。

LIMO編集部