子供を育てるという経験

そのような非合理な判断、言ってしまうと勢いで結婚をしてみると、これまたご縁で子供が産まれます(笑)。で、育ててみるとこれがまた、めちゃくちゃかわいいんですよ。まさに目の中に入れても痛くない、本当にそれが子供のためになるのなら、子供のために自分が死んでも良いと思えるくらいです。

子供を育てるというのは貴重な経験ですし、人間に広がりも出ます。ビジネスで戦略を練っていく上でも、子供の視点、家族の視点があると発想の幅が全く違います。子供のために頑張らないと、というモチベーションの維持にもなります。これは、妻だけだとそこまでは(中略)。

なので、もちろん全ての人が結婚をしなくても良いとは思うのですが、子供を育てるという経験はもし可能であるならばぜひ、していただきたいなあと思います。もちろん、様々な理由で子供を持てない人はたくさんいますから、もしあなたが経済合理性を考えて敢えて子供のいない人生を選んでいるのであれば、という意味です。

世間のお父さんは、照れ隠しをしている

気をつけてほしいのが、一部のお父さんたちが酔っぱらうと口に出す「うちのオニ嫁が」「バカ息子が」というのは、多分に照れ隠しだということです。これは、謙遜の間違った現れ方だと考えています。私は絶対にこんなことは言いません。自分のことでもないし、自分の所有物でもないのに謙遜するのがそもそも、おかしいでしょう。

自分は幸せであるとか、奥さんや子供のことを愛しているなどと言うと恥ずかしいということの裏返しの表現なので、額面通りに受け取ってはいけません。昭和という時代には、これが当たり前だったんだなくらいに思っておいてください。そういう人でも実はそれなりに、家族を大切にしているんですよ。

人生がもう一度あるとしたら

というわけで、私は結婚したことを少しも後悔していないわけですが、仮に人生がもう一度あるとしたら、独身貴族生活を堪能してみるのも良いかな、なんて思うこともあります。それでも、その人生で今の妻と出会ってしまったら、やはり結婚してしまうと思います。そして、今の子供たちとまた会えることを切に望みます。

なので、何事に対してもコスパとか経済合理性を一度は考えてみるのは正しい姿勢だとは思うのですが、時にはそれを超えた直感的な判断が正しいということも、人生にはあるのだということを知っておいて欲しいななんて、かなりこれ上から目線ですね。こんなことを言うと嫌われるかもしれないなと思いながら、どうしても一度、お伝えしておきたかったのです。すみません。

それでは、また。フラスコ代表、安田でした。

安田 修