新興株市場の振り返りーマザーズ指数は3日連続でTOPIXに対して大きくアウトパフォーム

2016年6月29日の新興株市場は、JASDAQ指数が対前日比+1.0%上昇、東証マザーズ指数が同+3.5%上昇となりました。TOPIXは+1.9%の上昇でしたので、本日はマザーズ指数はTOPIXに対して大きくアウトパフォームしたことになります。

マザーズ市場の出来高は6,274万株、売買代金は1,291億円で、前日比では出来高、売買代金ともに微減でした。一方、値上がり銘柄数は186、値下がり銘柄数は43、変わらず2銘柄でした。

マザーズ時価総額トップ3社は揃って上昇

マザーズ時価総額トップ3社は、そーせいグループ(4565)が前日比+5.3%上昇、CYBERDYNE(7779)が同+3.8%上昇、ミクシィ(2121)が同+4.1%上昇でした。

マザーズでの売買代金上位3銘柄は、そーせいグループ、ブランジスタ(6176)、Hamee(3134)でした。

マザーズの上昇率トップは、組込みソフト開発のsMedio(3913)で同+26%上昇、2位は転職情報サイト『キャリコネ』を運営するグローバルウェイ(3936)で同+22%上昇、3位は機能性食品素材を開発販売するファーマフーズ(2929)で同+22%上昇で、3社とものストップ高買い気配で引けました。

一方、下落率トップは、スマホゲームのモブキャスト(3664)で同▲9%下落、2位は28日に上場した家具のネット販売のベガコーポレーション(3542)で同▲9%下落、3位はネット広告関連のフリークアウト(6094)でした。

6月30日の着眼点

29日のマザーズ指数は985.64ポイントで引けており、英国ショック前日の6月23日終値の973.74ポイントを11.9ポイント上回る水準で引けています。TOPIXや日経平均が、まだ半値戻し程度に留まっているのとは対照的な値動きを見る限り、内需関連が多いマザーズにとっては、英国ショックは“取るに足らぬ出来事”であったようです。実際、冷静に考えてみると、英国ショックによる業績への影響は、当面は輸出関連企業の円高影響や欧州地域の景気減速リスクに限られることを考慮すると、マザーズのメインの投資主体である個人投資家の投資行動は理不尽ではないと見られます。30日は、今週3日間の急速な戻りによる利食い売りをこなしていけるかに注目したいと思います。

LIMO編集部