日経平均株価16,000円大台維持が今後反転へ向けた必要条件

【東京株式市場解説】2016年8月3日

株式市場の振り返り-円高進行を懸念して続落、日経平均16,000円の大台は死守

2016年8月3日(水)の東京株式市場は続落となりました。日経平均株価は前日比▲1.9%の下落、TOPIXも▲2.2%の下落で引けています。また、新興株式市場の東証マザーズ総合指数も▲3.4%下落して4日ぶりの反落となりました。

日経平均株価は、円高とNY市場の下落などを受けて前日比▲164円安で寄り付きましたが、前場は下げ渋りが続き、一時▲116円安まで下げ幅を縮小しました。しかし、後場に入ると再び弱含み始め、中盤には▲334円安まで下落します。その後はやや盛り返したものの、引けに掛けて売りが優勢となり、結局、大引けは▲308円安の16,083円で終わりました。辛うじて16,000円台を維持したことが唯一の明るいニュースでしょう。

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東証1部で上昇したのは167銘柄、値下がり1,757銘柄、変わらず46銘柄でした。東証1部の出来高は22億4,069万株、売買代金は2兆4,585億円(概算)となっています。値下がり銘柄数が圧倒的に多い中、商いはまずまずの状況でした。

セクター動向と主要銘柄の動き-連日で全業種が下落するも、一部の主力株は堅調に推移

前日に続き、東証1部の33業種全てが下落しました。2日続けて全業種が下落したのは相当久しぶりになります。下落率の大きい業種には、銀行を始めとする金融関連セクター、食料品などのディフェンシブ・セクターが名を連ねています。また、下落はしたものの、情報通信セクターが健闘し、卸売セクター(商社)も小幅下落に止めたのが特徴です。

個別銘柄では、ファナック(6954)、ソフトバンクグループ(9984)、京セラ(6971)、テルモ(4543)、TDK(6762)などの指数寄与度の大きい主力銘柄が軒並み大幅下落となりました。また、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)や三井不動産(8801)も大きく値を下げて終わっています。一方で、月次売上が堅調だったファーストリティリング(9983)、日経平均株価の構成銘柄に採用されたファミリーマート(8028)、前日に決算発表を行ったホンダ(7267)などが大幅上昇となりました。任天堂(7974)も小幅高と健闘しています。

東証マザーズ市場の動き-総合指数は反落、利益確定売りで資金流入は遠のく

東証マザーズ総合指数は、寄り付きからマイナス圏に沈み、取引時間中を通してほぼ一貫して下落しました。結局、▲3%を超える大幅安となり、4日ぶりの反落となっています。前日までの堅調ぶりが一気に消え去った印象があります。出来高は3,746万株と前日から減少しましたが、一部値嵩株の処分売りが出た関係で、売買代金は931億円となり、前日から大幅増加となりました。ただ、依然として低水準にあると言えます。なお、値上がりが31銘柄、値下がりは187銘柄、変わらず6銘柄でした。引き続き、閑散相場を打破する物色テーマの登場が待たれます。

個別銘柄では、そーせいグループ(4565)が▲9%超の大幅下落となり、指数下落の主要因となりました。また、グリーンペプタイド(4594)、サンバイオ(4592)、ヘリオス(4593)などの医療バイオ関連株は総崩れ状態となっています。なお、時価総額の大きいCYBERDYNE(7779)は小幅高となりましたが、ミクシィ(2121)は逆に小幅安で終了しました。その他では、ロックオン(3690)やブランジスタ(6176)などが大きく値を下げた一方で、フリークアウト(6094)やアイティメディア(2148)が値を上げたのが目立った動きとなっています。

本日(8月4日)の注目点-16,000円と100円/ドルの死守が焦点、トヨタの決算に注目

3日の株式相場は続落となりましたが、日経平均株価がザラバを含めて16,000円を維持したこと、及び、円高進行も100円/ドル台を割らずに踏み止まっていることはサポート材料です。相撲に例えれば、土俵に足を掛けて堪えているところです。その相撲でも、土俵際に追い詰められても押し返して勝つケースは少なくありません。ただ、逆に言えば、16,000円割れ、あるいは、100円/ドル割れとなると、巻き返しには相当に長い時間がかかると考えられます。

4日(木)も為替相場の動向に目を向けておく必要があります。一方、引け後にはトヨタ自動車(7203)の決算が発表されます。トヨタ1社で株式相場を動かせるような時代ではありませんが、為替の見通しを含めて、期初計画を変更してくるのか等に注目が集まりそうです。

3日の新興市場は薄商いの中、売買代金が最近になく膨らみました。しかし、その売買が値嵩株の換金売りだった可能性があるため、新興市場への資金流入の期待は一旦減退すると考えられます。当面は様子見に徹していくのが得策でしょう。

投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。