スマートメーター普及で飛躍!? 大崎電気工業の株価をテクニカル分析

【検証】2006年3月期の高値1,488円を狙えるか?

上昇が始まった大崎電気工業の株価

大崎電気工業(6644)の株価が上昇し始めました。

最近の株価上昇の契機は、8月1日に発表された2017年3月期Q1(4-6月期)決算です。ここでは売上高が対前年同期比+21%増、経常利益が同+289%増という大幅な増収・増益決算になりました。

大崎電気工業の業績は、経常利益で見ると2014年3月期の19億円をボトムに2期連続で増益を達成しており、同社は2017年3月期も同+5%の増益を予想しています。3期連続経常増益に向け順調な滑り出しをしていると、Q1の決算は評価されているようです。

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収益ドライバーは電力会社のスマートメーター

同社は電力量計の国内最大手で、東京電力や関西電力などに納入しています。そして、足元の業績の牽引役はスマートメーターです。

現在家庭などに設置されている電力メーターは、数年かけてスマートメーターに順次置き換えられるものとされています。従来は月に一度の検針で電力使用量を計測してきましたが、今後は30分毎に使用料を計測し、電力会社側は通信機能を使ってきめ細かに電力使用量を把握できるようになります。

さらに、家庭にもそのデータを還元し省エネに役立てることも期待されます。しかも、人海戦術で検針をする必要もなくなりますので業務の合理化につながります。

同社の売上と利益は、このスマートメーターが国内で本格的な普及期に入ったことで伸びているのです。

株価は2007年以降の下落基調を脱し上値を試し始めた

では株価チャートを見てみましょう。次に示すのが大崎電気工業の過去10年の株価の推移です。

 

ご覧のように、2007年以降、株価は長期の下落トレンドにありました。しかし、2014年後半にこの下落トレンドを上抜けて、600円から800円の間のボックス内で推移してきました。

そして、先ほど触れたように、8月1日発表のQ1決算をきっかけに今度はそのボックス圏を上抜けて上値を試す局面に入っているようです。

2006年3月期の高値1,488円を狙えるのか?

では、2006年3月期の高値1,488円を狙えるのか、考えてみましょう。

ビジネスとしてはスマートメーターへの置き換えが続きますので、良い環境にあると言えそうです。ファンダメンタルズの視点では、従来に比べてシェアが上がるのか、付加価値がどこまで上がるのか、コストダウンがどれだけ進められるのかをチェックしたいところです。また、日本以外で本格的にビジネスを展開できるかも見ておきたいポイントでしょう。

このあたりの条件が整えば、高値をトライする可能性が考えられます。7年にもわたる下落トレンドを上抜けていますので、チャート的にはそこで溜め込んだエネルギーが放出されそうです。チャートで赤の矢印で示した約800円の値幅が、下落トレンドから脱した水準である600円に上乗せされる可能性を示唆しています。

つまり、テクニカル的には600円+800円=1400円という株価のポテンシャルを示しています。そうであれば、2006年3月期高値を狙うことも視野に入ってきます。

今後も同社株の推移を、業績の伸びとともに見守りたいと思います。

 

投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。