JR九州の株主優待をお得に楽しむ前に知っておきたいIPOとは

JR九州の上場が2016年10月に決定されました。あれ! JR九州はまだ上場してなかったの? という方も多いでしょう。そこで、今回は新規株式公開(IPO)と株主優待に詳しい個人投資家向けメディア・株1(カブワン)編集部にJR九州のIPO株を入手するためのポイントや株主優待の魅力について伺いました。

新規株式公開、IPOとは何か

――そもそもIPOとは何でしょうか。

株1編集部(以下、株1):IPOとは、Initial (=初めの)Public(=公開の) Offering(=売り出し)の略です。新規株式公開とも言います。既存の株主が株式を手放して、株式を証券取引所に上場させ、多くの人が売買できるようにすることですね。

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上場することを英語ではGo Publicと言いますが、既存株主の手を離れ、公の場に株式が華々しく登場するイメージです。ちなみに、JR九州の場合はこれまで独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)が全株を保有していました注1

注1:JR九州のこれまでの株主構成について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。

>>JR九州が上場(IPO)決定!-株価、事業、幹事証券まで徹底解説

なぜJR九州は株主優待制度を充実させるのか

――なるほど。これまでは特定の投資家が保有していた株式が上場することで一般の投資家でも投資できるようになるということですか。

株1:そうです。JR九州は今回のIPOで、株主の中でも個人投資家のすそ野を広げ、より多くの個人投資家に株式を保有してほしいと考えているのではないかと思います。

そう考える理由の1つとして、今回JR九州が発表した株主優待がびっくりするほど魅力的だということがあります注2。株1でも株主優待銘柄を数多くご紹介していますが、JR九州の株主優待内容が発表された時は編集部がどよめきましたよ。「これはお得すぎる」と。

注2:JR九州の株主優待内容について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。

>>JR九州が上場!IPO株を入手して株主優待でお得に旅行する方法

――JR九州は、なぜ個人投資家に対して積極的にアピールしているのでしょうか。

株1:JR九州以外で上場しているJR各社には東日本旅客鉄道(9020)、西日本旅客鉄道(9021)、東海旅客鉄道(9022)があります。時価総額などを考慮すると、JR九州は他のJR銘柄と比較して、外国人投資家や機関投資家から見た時には調査対象としての優先順位が劣後すると言えます。

というのは、JR東日本とJR東海の時価総額はいずれも3.6兆円程度、JR西日本でも1.2兆円ありますが、JR九州は上場時で4,000億円、よくても5,000億円程度になると見られています。

機関投資家は時価総額の大きな銘柄から調査し、保有することが多いので、機関投資家にアピールするには、よほどの成長性があったり、バリュエーションが割安でないと難しいのではないでしょうか。そうした状況を踏まえると、JR九州が個人投資家に対して積極的な理由が分かります。

どのようにIPO株を入手することができるのか

――どうすればJR九州のIPO株を手にすることができるのでしょうか。

株1:まずは証券会社に口座を開設しなければなりません。ただし、幹事証券会社に口座を持っていることが前提となるので、仮に証券口座をお持ちの方でも、今回のJR九州IPOの幹事証券会社ではない証券会社にしか口座をお持ちでない方は、新たに幹事証券会社に口座を開くことが必要です。

――たとえば使い勝手がいいとか、手数料が安いとか…おすすめ証券会社はありますか。

株1:使い方によりますが、株1編集部としては手数料や使い勝手を考慮してネット証券をおすすめしています。どこの証券会社にするかは、ご自身の投資スタイルや調査スタイルなどを考慮して決めるとよいと思います注3。「投資はそれほど頻繁にはしないけれども、新聞などのニュースから投資情報は常に入手しておきたい」という方にも、実はネット証券がおすすめなのです!

――それはなぜですか?

株1:ネット証券は、四季報や日経新聞、Longine(ロンジン)をはじめとして投資には欠かせないメディアの情報を無料で提供しているところが多いのです。こうした情報は投資だけでなく、ビジネスなどにも役立つと思いますよ。ネット証券をお得に活用することで皆さんの情報収集スタイルにも変化が起きるはずです。

注3:証券会社の手数料やサービス内容の違いについて詳しく知りたい方は、以下のサイトをご参照ください。

>>ハードルが低めでクオリティは高い、株初心者におすすめのネット証券会社は?

日経新聞などをお得に読めるネット証券

――ネット証券にはそんなに情報源があるのでしょうか。

株1:ネット証券各社は今、手数料だけでなくサービス品質でも競争しているので情報が充実しているのです注4。個人投資家にとっては投資を手軽に行ったり、または深掘りすることができるインフラ整備が進んだといえます。インターネットやスマホの普及もあり、機関投資家と比べても見劣りしない投資環境が整ったと言えます。

注4:たとえば新聞でのニュースもお得に読むことができます。ご興味があれば以下の記事をご参照ください。

>>日経新聞が無料で読み放題? ネット証券のお得な活用法

――そもそも論ですが、IPOは株式投資や資産運用初心者には投資対象としてハードルが高くないでしょうか。

株1:IPO株はとっつきにくいという印象があるかもしれません。JR九州のように、事業の歴史が長く実績もある企業の株式の場合、業績のぶれは小さいと思いますが、新興株であれば株式投資初心者が初めて投資をする対象としては難しいかもしれません。そうした方は投資信託、中でも購入手数料が無料で信託報酬の安いインデックスファンドから始めるのが良いと思います。

――投資信託も種類が多く、どの資産に投資したら良いか迷ってしまうという声もよく耳にしますが。

株1:そういう場合は、日本以外の資産に興味があるかどうか(為替リスクの認識も含めて)、リターンを重視するかどうか、定期的な配当を重視するかどうかで決めるのが良いですね。各人のバランスシートでポートフォリオの内容は変わりますが、もしお小遣いから積立投資をするのであれば、外国株式のインデックスファンドなどは十分検討に値すると思いますよ注5

注5:投資信託についてご興味がある方は、以下の記事をご参照ください。

>>失敗しない投資信託の選び方:おさえるべき3つのNGと6つのポイント

まとめ

いかがでしたでしょうか。IPOについての理解は深まりましたか? JR九州の株主優待は非常に魅力的です。また、IPO株は少しハードルが高いという方は、ご自身の投資経験に合わせて投資信託なども検討してみてもいいかもしれませんね。

 

投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。