希望する企業の役員面接は、就職活動ではいわばラスボス。最高のフィナーレを迎える前には難問やチャレンジが数多く立ちはだかります。その中でも、こんなことを聞かれるとすぐに回答できないなぁという質問を集めてみました。頭の体操として回答を準備しておくのはどうでしょうか。

面接で問いかけられる難問は、回答そのものよりも思考のプロセスや感情のコントロールの仕方を見るためということがあります。そうした点にも注意をしながら考えてみましょう。

質問1:当社と競合している業界国内首位A社と両方内定をもらったらどちらに行きますか

これは、よく聞かれる質問です。ただし、非常にデリケートな質問でもあります。素直に「A社に行きます!」と宣言したら、面接の雰囲気が寒くなるのは必然です。また、「絶対に御社です」と回答したからには、その後も理路整然と答えなければなりません。

たとえば、役員は負け癖がついている自社に新しい勢いのある人材を求めているかもしれません。そうした場合、A社を攻略する場合はどこを攻めるのが良いかと聞かれることもあるでしょう。このような質問に説得力のある回答をするには、しっかり会社研究をして準備することが必要です。

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また、国内では大きく勝ち越せる機会が少ないので海外で勝負を仕掛けてみるのはどうかという回答もありでしょう。実際に、国内の市場環境が厳しい中、海外での事業機会をうまく取り込んで成功した企業は存在します。

一方、海外展開がうまくいっていない、そのきっかけもつかめていない企業も数多いはずです。中途半端な知識だとかえって足元をすくわれますが、もし面接をしている会社がそうなのであれば、回答の選択肢になり得るでしょう。

質問2:プロジェクトがうまくいっていない時に今より条件の良い転職話が来たらどうしますか

これもよくある質問ですが、どれだけ責任感があるか、そして何に対して仕事の価値を見出しているかを問われている質問です。どれが正解というものはありませんが、「転職します!」と言ってしまうと、その後の話を続けるのは難しいでしょう。

こういう場合は、自分の仕事に対する価値観を誠実に伝えるのが良いと思います。お金がインセンティブというのも決して悪くはないですが、会社が求める人材がチームプレーヤーである場合には、その価値観だけでは不利になるのではないでしょうか。

また、目の前にある選択肢を全く検討しないというのも、プロフェッショナルとしては褒められたものではありません。したがって、どのような条件になれば検討する可能性があるのか(たとえばプロジェクト終了後なら検討する等)を説明すればよいでしょう。

質問3:自信があるアイデアや企画を会社が受け入れてくれない時はどうしますか

これは難問です。受け入れられるようにさらに準備をして提案をするというのでもよいですし、アイデアに自信があるのであれば起業すると答えるのも選択肢の1つです。

おそらく多くの社員は、しょうがないなぁ、分かってないなぁと現状を受け入れるという選択をしているはずです。そのような態度と差別化するには、何らかのアクションを起こし、継続的に挑戦するという姿勢が伝わればよいのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたか。いきなり聞かれると困る質問も、回答したいポイントを準備しておけば伝えたいことは伝えられると思います。いずれにしても、これぞ正解というものはないので、自分の考えにもとづいて論理的に説明することができれば、減点されることはないのではないのでしょうか。

 

LIMO編集部