日本株、10月はチャンス。日経平均はレンジ相場を上抜け、18,000円も視野に

米雇用統計は予想を下回るが年内利上げ観測は根強い

2016年10月7日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より39円01銭安の16,860円09銭となりました。今週は、4連騰でしたが、5営業日ぶりに値下がりしました。ただし、7日夜に米雇用統計の発表を控えていることから、この結果を見極めたいという投資家が多く、値動きは小幅でした。

米国では今週、重要な指標の発表が相次ぎました。3日にはISM製造業景況感指数が発表され、市場予測を上回り51.5となりました。景気の拡大・縮小の境目である50を2か月ぶりに上回りました。5日には同非製造業景況感指数も発表され、こちらも市場予測を上回る57.1と大きく上昇しました。

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これらの結果を受けて、米国をはじめ世界のマーケットでは安心感が広がり株価が上昇しました。外国為替市場でもドルが買われる動きとなりました。

6日のニューヨーク外国為替市場では一時は1ドル=104円台となり、9月5日以来ほぼ1か月ぶりの円安・ドル高水準となりました。米連邦準備制度理事会(FRB)が12月に利上げに踏み切るとの観測も広がりました。

ただし、7日に発表された9月の米雇用統計では、農業分野以外の就業者数は前の月と比べて、15万6,000人の増加と、市場の予想を下回りました。この結果については判断が分かれるところです。予想を下回ったことから11月の利上げの見通しは後退すると見方が優勢ですが、雇用者の増加幅が月10万人を上回っていることから、年内利上げの方向は変わらずという声も根強く残っています。

来週の動きはどうなるでしょうか。まずは為替の動向が気になります。7日のニューヨーク外国為替市場の円相場は、雇用統計の結果を受けて、1ドル=102円台後半まで円高が進みました。東京株式市場は10日が休場ですが、為替相場は動いています。商いが薄くなる中で、急速な値動きになりかねず、柔軟な対応ができるよう備えたいところです。

また、引き続き、大統領選の行方も注視すべきでしょう。

75日移動平均線と25日移動平均線との間のレンジ相場を上抜ける

今週の動きをテクニカル面から見てみましょう。先週は75日移動平均線と25日移動平均線の間でもみ合う動きでした。いわばレンジ相場になっていましたが、今週は25日移動平均を突破し、レンジから抜け出ました。

週末7日には若干の調整が入りましたが、それでも25日移動平均線に支えられており、保ち合い放れのイメージがあります。

チャートの形は上昇トレンドへ。18,000円も視野に入る

来週の動きはどうなるでしょうか。チャートの形は上昇への動きを伺わせます。75日移動平均線と25日移動平均線の間のレンジを抜けるだけでなく、長い間、上値を抑えられていた200日移動平均線も超えました。

10月6日の高値は16,971円と、17,000円にはわずかに届きませんでしたが、来週以降、25日移動平均線にサポートされてからの反発で、17,000円や9月5日の高値(17,156円)などを超えるのではないかと期待されます。

すでに週足では下降トレンドラインの上値抵抗線を超えています。しばらく、このあたりでもみ合う展開になっていましたが、今後、週足で見て直近の上値めどである5月31日の高値(17,251円)、4月25日の高値(17,613円)あたりを超えてくると、明確な上昇トレンドが形成されます。その場合には、18,000円台も視野に入ってきます。

米国の大統領選、年内利上げの有無、為替相場の動向など、ファンダメンタルズの要因が多いため、一概には言えませんが、当面は上目線で構えたいところです。調整が入ったとしても押し目買いの好機と考えていいのではないでしょうか。

下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。