株式市場の振り返り-NY市場下落などを受けて反落、新興市場の不振が目立つ

2016年10月12日(水)の主要指標 カッコ内は前日終値比

  • 日経平均株価 16,840円(▲184円、▲1.1%) 反落
  • TOPIX 1,342.3(▲14.0、▲1.0%) 反落
  • 東証マザーズ総合指数 939.4(▲9.3、▲1.0%) 3日続落

東証1部の出来高は17億1,562万株、売買代金は1兆8,761億円(概算)となり、前日より小幅増加となりました。NY市場の下落などを受けて株価指数は反落となったものの、商いが落ち込むことはなかったようです。ただ、金曜日のミニSQ算出を控えて少なからず仕掛け的な値動きとなる場面も見られました。ちなみに、どうでもいいことですが、日経平均株価の終値は16,840円00銭ちょうどとなり、珍しく小数点以下(100銭未満)がゼロとなる切りの良い数字でした。

一方、東証マザーズの出来高は4,420万株、売買代金は716億円となりました。売買高は再び薄商いとなり、売買代金も大幅減少となりました。先週の盛り上がりは一時の宴だったようです。また、総合指数も3日続落となり、900ポイント割れも視野に入りつつあると言えましょう。

ファナックが7日続伸で唯一好調を持続、新興市場では串カツ田中が5日ぶり反落

個別銘柄では、主力株の値下がりが目立つ中で、ファナック(6954)が唯一値を上げました。ファナックはこれで7日続伸となり、好調さが際立っています。また、同じFA関連銘柄のキーエンス(6861)や電子部品の日本電産(6594)が、終値では下落となりましたが、ザラバで年初来高値を更新しました。電機株では東芝(6502)も年初来高値となっています。なお、前日に急落となった小野薬品工業(4528)は小幅反発でした。一方、TDK(6762)が急落し、ソフトバンクグループ(9984)や東京エレクトロン(8035)が大幅下落となりました。また、前日に決算発表を行ったユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)も値を下げて終わっています。

新興市場では、串カツ田中(3547)が5日ぶりに大幅反落となりました。一方、連日で急落となっていたブランジスタ(6176)は大幅反発となるなど、前日までとは逆の値動きになった銘柄が多かったようです。また、そーせいグループ(4565)は続落となったものの、CYBERDYNE(7779)は続伸となりました。全体的には、新興市場らしからぬ静かな値動きになったようです。

本日(10月13日)の注目点-引き続き粗い値動きの可能性、円安進行に注視

13日(木)は引き続き粗い値動きに注意が必要です。金曜日のミニSQ算出を控えた揺さ振りの動きが出る可能性がありますが、この“粗い値動き”は大幅下落という意味だけではなく、大幅上昇も含まれます。ただ、11日に17,000円台を付けた株式相場が上昇基調にあることは確かと考えられますので、利益確定を急ぐ必要はないように思われます。

為替相場が再び円安に振れ始めてきました。既に円ドルレートは104円半ばを付けており、久々の105円を伺うような展開です。輸出関連企業を含めた外需セクターにはプラス要因ですが、この水準では、今度の上期決算発表時に見直される前提為替レートは100円/ドルのままになると思われます。輸出関連セクターの上昇相場に付いて行くときは、その先に一定の調整局面がある可能性が高いと認識しておきましょう。

青山 諭志