日経平均は長く続いたレンジ相場を抜けた可能性大。本格的な戻し相場へ

【株式テクニカル分析】2016年10月22日

5日続伸し、節目となる17,000円台も突破

2016年10月21日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より50円91銭安の17,184円59銭となりました。前日まで5日続伸していましたが、14時すぎに鳥取県で震度6弱の地震が発生したことや、利益確定売りなども出て、後場では下げる展開となりました。

21日こそ若干の調整となりましたが、今週は力強さを感じさせる相場展開となりました。

いくつかの要因が挙げられます。19日には、中国の7~9月期国内総生産(GDP)が発表されました。結果は市場予想に沿ったものでしたが、中国経済の下振れ懸念が和らいだことから安心感が広がりました。日本時間同日夜には米国で大統領選の第3回テレビ討論会も開かれましたが、民主党のクリントン候補が優勢と伝わり、先行きの不安が後退したとの見方が広がり買いが広がりました。

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このほか、原油価格の上昇や、外国為替市場で円相場が1ドル=104円台と円安・ドル高傾向にあることなども投資家心理を改善させました。

来週の動きはどうなるでしょうか。まずは3月期決算企業の中間決算発表が集中することから、個別銘柄の物色をしたいところです。

20日の東証1部の売買代金は概算で2兆826億円と、10月に入って初めて、活況の目安となる2兆円を上回りました。21日も2兆320億円と、2日連続で2兆円を超えました。足元の株高や円安傾向などによる上方修正も期待できます。発表される決算などの内容によっては、相場の活況度合いがさらに高まる可能性もあります。

20日、21日ともに終値が17,000円を超えています。長く続いた保ち合いを放れ、地合いは上昇に転じたと見ていいでしょう。個別銘柄の押し目買いや利食いなど、積極的にチャンスを取りに行きたいところです。

9月5日の高値を抜け、上目線での視界も広がる

今週の動きをテクニカル面から見てみましょう。先々週から陽線が続いています。

週初から3本の陽線が続きましたが、その長さは次第に短くなっていました。特に19日の値動きは35円ほどで、これまで何度も上値を抑えられていた17,000円でまた跳ね返されることも想定されました。

しかし、20日には長い陽線で17,000円を抜けると、目先の上値めどだった9月5日の高値(17,156円)も超えました。

20日の終値は17,235円50銭で、4月27日以来、約半年ぶりの高値を付けました。21日には一時、その高値も更新しました。

17,000円がサポートラインに転換か。本格的な戻し相場に期待

来週の動きはどうなるでしょうか。今週、9月5日の高値(17,156円)を突破したことで、長く続いた16,500円と17,000円の間のレンジを抜けたと考えることができます。17,000円が上値のレジスタンスラインから下値のサポートラインに転換したと見ていいのではないでしょうか。

チャートの形は上昇の形を示しています。25日移動平均線を75に日移動平均線が下から上に抜けるゴールデンクロスも形成されつつあります。

週足で見て直近の上値めどである5月31日の高値(17,251円)までは過去にもみ合ったところであり、抜けるのに大きな力を必要としました、ここも抜けたことで視界は上に広がりました。本格的な戻し相場への期待も高まります。

4月25日の高値(17,613円)あたりまでは大きな節目もないことから、するすると上がることも考えられます。さらにここを超えると18,000円台も見えてきます。

もちろん、再度の17,000円割れの可能性がないわけではありませんが、その場合でも25日移動平均線あたりが下値サポートになると考えられます。来週、若干の調整が入るとしても、押し目買いの好機と考えていいのではないでしょうか。

下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。