日本株の動向を占う「あの企業」の株価が示唆する、年末ラリーの可能性

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日本でも決算シーズンがいよいよ始まる

決算シーズンがはじまりました。

米国企業の7-9月期の決算は2016年10月17日の週から本格化。日本企業の決算も2016年10月24日からいよいよ本格化してきます。

少し振り返ると、2015年は暦年を通してほぼ1ドル=120円前後で推移してきましたので、4-6月期や7-9月期の業績を対前年同期比で考える際、円高のマイナス影響が無視できません。この影響は10-12月期も残りますが、年を超えて1-3月期に入ると薄れ始めます。株価は半年から9か月先を織り込むと言われていますので、来年以降円高影響が緩和される局面で業績の回復感が出ていくのか、その手がかりを株式市場は探しています。

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多くの市場参加者が日本企業の決算発表シーズン入りを意識する日本電産(6594)の決算発表は、今年は10月24日(月)に予定されています。しかし、日本電産は永守会長の強烈なリーダーシップのもとで独自の成長戦略を展開しており、日本企業の典型例とは言いにくいと思います。日本電産の決算が良くても悪くても、そのまま日本の株式市場の動向を示唆するとは言えません。

安川電機(6506)が9月決算の実質的なトップバッター

筆者は日本電産だけでなく、安川電機(6506)の決算にいつも注目しています。理由は3つあります。

第一に、決算発表のトップバッターであることです。安川電機は月末締めではなく20日締めですので、他社より早く9月決算を発表します。この先行性がポイントのひとつめです。

第二に、変動の大きい設備投資関連銘柄の先行指標として位置付けられるからです。安川電機の主力製品はインバータ、サーボ&コントローラ、ロボットですが、これらは半導体やスマホ関連などのエレクトロニクスや自動車などの設備投資の動向を反映します。

安川電機の株価が決算を好感するとその後株式市場は上昇する!?

第三に、安川電機の株価が決算を好感すると、その後3か月間東証株価指数(TOPIX)が上昇するという傾向があることです。

2005年の9月期決算から2015年の9月期決算までの11回のケースのうち、安川電機の決算発表の翌日の同社の株価騰落率がTOPIX騰落率を上回ったのは5回ありますが、そのうちその後の3か月間にTOPIXが上昇したのは4回になります。

サンプル数が少ないことに留意が必要なことは申し上げるまでもありません。しかし景気敏感株である安川電機の決算が市場に好感されその株価がTOPIXよりも良いパフォーマンスを上げた場合、その後TOPIXが堅調に推移するというのは直感的に合点がいくのではないでしょうか。

今回の安川電機株の決算に対する反応はポジティブ

ちなみに、安川電機は今回2016年10月20日に決算を発表し、その翌日株価は+2.1%上昇しました。TOPIXは▲0.4%下落しましたので、決算は好感されたといえます。そして過去の経験則を踏まえると今後3カ月間、TOPIXが上昇すると期待できそうです。

年末ラリーにつながるのか、期待して見守りたいと考えます。

投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。