日経平均はほぼ半年ぶり高値。18,000円からさらに一段上も視野に

【株式テクニカル分析】2016年10月29日

ほぼ半年ぶりに高値をうかがう力強い動き

2016年10月28日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より109円99銭高の17,446円41銭となりました。4月22日(17,572円)に迫る、ほぼ半年ぶりの高値です。

外国為替市場で円相場が1ドル=105円台前半と3か月ぶりに円安・ドル高水準となったことから、輸出企業の業績が上振れするとの期待が広がり関連株が買われました。

米労働省が27日発表した22日までの1週間の新規失業保険申請件数は前週比で減少しました。26日に発表された米住宅指標も堅調でした。足元の雇用や経済環境が好調なことから年来の利上げ観測が高まり、円が売られ、ドルが買われました。

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東京株式市場の売買も活況です。28日の東証1部の売買代金は概算で3兆1,330億円と、活況の目安とされる2兆円を大幅に上回りました。3兆円を超えたのはほぼ3か月ぶりです。ただし、背景には、TOPIX算出に使われる浮動株比率の定期見直しが行われたこともあります。機関投資家によるポジションのリバランス(持ち高調整)による売買が膨らみました。

来週の動きはどうなるでしょうか。まずは利上げの動向が気になるところです。米商務省が28日(日本時間夜)に発表した7~9月期の実質国内総生産(GCP、季節調整済み)の速報値は、年率換算で前期比2.9%増と、専門家の予想を上回りました。2%台が目安とされていますので伸びが加速しています。

11月1~2日には、連邦準備制度理事会(FRB)の、連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれます。11月8日に米大統領選を控えていることから、今回のFOMCでは利上げを見送ると見方が多くなっていますが、12月の会合では利上げを行うのではないかと見られています。

景気や株価が好調なことから、大統領選では与党・民主党のヒラリー・クリントン氏が有利になりそうです。ただし、私用メール問題の再燃などもあり、予断を許さない状況です。

長くもみ合ったゾーンが下値サポートに転換

今週の動きをテクニカル面から見てみましょう。目先の節目である17,000円から5月31日の高値(17,251円)あたりまでは、過去にもみ合ったところであり、これまで何度も上値を抑えられてきました。先週このラインを抜けたわけですが、今週はしっかりとサポートされた形になりました。

週初の24日に一時、このラインを下回りましたが、翌25日にはすぐに回復し、以後、このラインまで下がることはありませんでした。5日移動平均線にも下値を支えられ、一緒になって右肩上がりとなっています。

18,000円台、さらには20,000円台まで視界が広がる

来週の動きはどうなるでしょうか。週足で見ると、2015年8月から長く続いていた下降トレンドラインを完全に上抜けた形になっています。日足でも、9月5日の高値(17,156円)を突破したことで、新たな上昇トレンドラインが形成されました。

25日移動平均線、75日移動平均線も上向きであり、目線は上に持っていいと思います。

直近の上値めどとしては、4月25日の高値(17,613円)ですが、今週の終値との値幅が小さいことから、来週すぐに突破することも考えられます。

そこを抜けると2月1日の高値(17,905円)が次の目標となりますが、このあたりは節も少なく、するするとさらに上がることもあり得ます。そうなると、18,000円台、さらには20,000円台まで視界が広がります。

今週、騰落レシオが140%を超えており、やや過熱感があります。価格は大きな調整もなく上昇が続いています。25日移動平均線からも乖離しており、押し目買いのタイミングも難しいところですが、チャンスがあれば積極的に拾っていきたいところです。

下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。