【日経平均株価】米大統領選次第だが、チャートは上向きで押し目買いチャンスを示唆

日経平均は米大統領選の不透明感から17,000円割れ

2016年11月4日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より229円32銭安の16,905円36銭となりました。終値が17,000円を割り込んだのは10月19日以来です。円相場も一時1ドル=102円台まで円高水準となり、リスク回避で売られる展開となりました。

週初の10月31日、11月1日の終値はともに17,400円台と、小じっかりした印象がありました。1日には日銀の金融政策決定会合が行われましたが、金融緩和の現状維持決定を想定通りと受け止める投資家が多く、安心感が広がりました。

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転機となったのは2日です。米ABCテレビとワシントン・ポストは1日、米大統領選挙の世論調査の結果を公表しましたが、その内容は、共和党候補ドナルド・トランプ氏への支持率が、民主党候補ヒラリー・クリントン氏を上回ったというものでした。

背景の一つには、クリントン氏の国務長官時代の私用メール問題で米連邦捜査局(FBI)が再捜査を始めたことがあります。

トランプ氏優位という先行きの不透明感から、ニューヨーク株は一時200ドル以上も下落し、円高も急速に進行しました。2日の日経平均株価は300円以上下げました。

来週の動きはどうなるでしょうか。まずは8日に行われる大統領選です。結果は日本時間の9日午後~夜にかけて判明する予定です。現状はクリントン氏がリードしていると言われますが、万一、トランプ氏が当選することになると、市場は大きく混乱するでしょう。

いずれにしても、来週初、結果がはっきりするまでは調整的な動きになりそうです。その後、クリントン氏が勝利すれば、今週下落した分を一気に買い戻す動きになるでしょう。

ただ、クリントン氏が勝ったとしても、私用メール問題などの影響があり、政権運用は盤石とは言えません。支持率も低いことからしばらくは不透明感が続くという見方もあります。急に相場が動くこともあり得ます。柔軟に備えたいところです。

25日移動平均線は下回るが、75日移動平均線にサポートされる

今週の動きをテクニカル面から見てみましょう。10月中旬から5日移動平均線に支えられて順調に上昇していましたが。2日には大きく窓を開けて下落、3日の休日を挟んで、4日も窓を開けて下落しました。

直近の下値サポートラインとして意識されていた25日移動平均線も下回ってしまった点は、注意したいところです。ただし、75日移動平均線で支えられると、長めの下ひげを付けて、引けにかけては若干戻しました。

大統領選の結果次第だが、チャートは上向きで押し目買いのチャンス

来週の動きはどうなるでしょうか。25日移動平均線を下回ったのは心配される点ではありますが、75日移動平均線にはサポートされています。また、6月24日の安値(14,864円)と9月27日の安値(16,285円)を結ぶトレンドラインを一時下回りましたが、終値はむしろこのラインにサポートされる形になっています。

75日移動平均線と200日移動平均線のゴールデンクロスも形成されていることから、チャートの形としては、目線は上で、今週の調整はむしろ押し目買いのチャンスと言えます。

大統領選の結果次第ではありますが、来週は反発の可能性が高いでしょう。上値のめどとしては、まずは今週の窓を埋める17,300円前後となり、さらに、11月1日の高値(17,473円)、4月25日の高値(17,613円)などになります。

ただし、週初から下げて始まるようであれば警戒が必要です。特に、75日移動平均線の16,700円前後より下がるようであれば、目線は下になります。その場合は、16,200円あたりまでの下落、さらには16,000円割れもあり得ます。

 

下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。