株式市場の振り返り-トランプご祝儀相場継続、金融株上昇によりTOPIXは5連騰

2016年11月16日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 17,862円(+194円、+1.1%) 反発
  • TOPIX 1,421.6(+18.6、+1.3%) 5日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 907.1(+20.9、+2.4%) 3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,585、値下がり銘柄数:314、変わらず:86
  • 値上がり業種数:32、値下がり業種数:1

東証1部の出来高は27億2,666万株、売買代金は2兆8,561億円(概算)でした。いずれも前日より増加となり、引き続き高水準を維持しています。NY市場の続伸、及び、為替が109円/ドルを超える円安になったこと等から、日経平均株価も反発し、ほぼ1日中高値圏で推移しました。また、金融株の上昇が寄与したTOPIXが5日続伸になっています。

こうしたトランプご祝儀相場が続く一方で、大統領選前に上昇していた内需関連株には弱い動きも見られており、ポートフォリオの入れ替えが進んでいるとも見られます。当面の注目は17日に予定されているトランプ・安倍会談ですが、それを見据えて17日(木)は、様子見スタンスが強まる可能性もあるでしょう。

一方、東証マザーズの出来高は4,158万株、売買代金877億円となりました。水準そのものは決して高くはありませんが、いずれも前日に比べて増加しています。また、値嵩株の上昇等により、総合指数は大幅続伸となり、久々の900ポイント回復となりました。

トランプご祝儀相場とは関係ない状況ですが、徐々に個人投資家のマインド改善効果が出ている雰囲気です。今後は新たな物色テーマの登場が待たれましょう。

銀行株が連日の急騰、富士通や三菱電機も年初来高値を更新

個別銘柄では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411)など銀行株が連日の急騰となり、相場上昇を牽引しました。また、円安進行を好感して、マツダ(7261)や富士重工(7270)なども高騰し、ローム(6963)や村田製作所(6981)も値を上げました。

なお、電機株では富士通(6702)や三菱電機(6503)が年初来高値を更新しています。一方、取引時間中に年初来高値を更新した日本電産(6594)が終値では下落し、住友不動産(8830)も大幅下落となっています。

新興市場では、Jストリーム(4308)が値を飛ばしてストップ高となり、モルフォ(3653)やユーザベース(3966)も急騰しました。また、増配を公表した串カツ田中(3547)も大きく値を上げて引けています。時価総額の大きい銘柄では、そーせいグループ(4565)は反落となりましたが、CYBERDYNE(7779)は大幅続伸となりました。

 

青山 諭志