いよいよ年末が近づいてきました。2016年は驚きに満ちた年でした。次期米国大統領がトランプ氏に決まり、株式市場が再活性化するなどと予想できた人は稀なのではないでしょうか。

今回は、株主優待や配当に興味がある方けれども、あまりあくせくした投資はしたくないという方向けに、長期で投資を楽しみながら株主優待や配当を楽しめる銘柄選びをどのようにすればよいのか、個人投資家向け金融経済メディアLongine(ロンジン)編集部に伺いました。

長期投資できる銘柄で配当を楽しもう

――株主優待や継続的な配当に興味の多い投資家も多いかと思います。株式投資を始めるにあたってのポイントについて教えてください。

Longine編集部(以下、Longine):いきなりそもそも論となってしまいますが、株主優待や配当金額だけを目当てに株式投資を始めるのはお勧めできません。それよりも、投資する先企業の事業が安定しているのか、また過去しっかりと成長してきたかどうかが肝心です。事業が安定した企業でなければ、配当の原資となる利益もまた株主優待も突然なくなってしまうかもしれません。そもそも投資した企業の株価が下がっては意味がありませんからね。

利益が増えているか、財務体質は強固か

――では、どのようにしっかりとした企業を選べばよいのでしょうか。

Longine:単刀直入に言いますと、過去の業績の実績がしっかりしている企業です。たとえば、過去10年にわたってしっかりと利益が増えているかや、借入比率が低くにもかかわらずに株主資本に対してしっかりと利益を上げているかなどがチェックポイントとしては最適です。こうした視点は、世界でも著名な投資家ウォーレン・バフェットも実践しているアプローチです。

スクリーニングで浮かび上がってきた銘柄とは

――すみません、自分でそうした企業を見つけられれば良いのですが、その手間とスキルもないという方はどうしたらよいのでしょうか。

Longine:ネット証券に口座を開設してスクリーニング機能などを活用すれば、個人投資家でも見つけ出すことは可能です。ただ、どうしても面倒だということであれば、Longineで公開した記事「長期投資に最適な優良銘柄リスト-配当利回りと株主優待内容まとめ(2016年11月24日終値版)」を参考にしてみてください。

例えば、上記記事内の分析ではTOPIXで時価総額上位100銘柄のうち、優良銘柄として適当な条件をいくつか設定した上で、27銘柄を抽出しました。長期投資としてのんびり投資するには、ビジネスモデルがしっかりした歴史のある企業が良いですね。

シマノやオリエンタルランド、村田製作所などがスクリーングの銘柄として上がってきますが、配当利回りという観点からは別の企業の方が面白いことが分かります。優良企業でも配当利回りが3%を超える企業がごろごろしています。このマイナス金利下ではありがたいですね。

>>【参考】長期投資に最適な優良銘柄リスト-配当利回りと株主優待内容まとめ(2016年11月24日終値版)-Longine

優良企業の株主優待

――優良銘柄は株主優待制度に積極的でないと聞いたことがあるのですが、今回のスクリーニング結果ではいかがでしょうか。

Longine:日本の株式市場では3,500社程度上場しているのですが、そのうち1,300社弱が株主優待制度を提供しています。そして株主優待を準備している企業は増え続けています。また今回の27銘柄中10銘柄が株主優待制度を提供しています。ですので、ご自身のよく使うサービスや購入する商品などを提供している企業があれば確認してみるのはありですね。株主優待は株式投資の本質論ではないですが、投資を楽しくするための重要なエッセンスということは言えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。マイナス金利環境で高い配当利回りを楽しみながら株主優待も楽しめるとよいですね。ネット証券でのスクリーニング機能も使いこなせるようになると、さらにご自身の期待にそう銘柄にも出会えそうです。

>>【参考】株主優待生活におすすめの証券会社は?

時間の比較的確保できる年末にでも口座を開設してみるというのは、ありですね。

LIMO編集部