株式市場の振り返り-株価指数は横這いながら、売り買いが交錯して活況相場に

2016年11月30日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 18,308円(+1円、+0.0%) 3日ぶり小幅反発
  • TOPIX 1,469.4(+0.8、+0.1%) 小幅反発
  • 東証マザーズ総合指数 922.4(+1.0、+0.1%) 3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,065、値下がり銘柄数:791、変わらず:133
  • 値上がり業種数:17、値下がり業種数:16

東証1部の出来高は26億7,116万株、売買代金は3兆2,492億円(概算)の活況となりました。売買代金の3兆円超えは11日以来となる12日ぶりです。週末の米国雇用統計発表を控えて、利益確定売りと押し目買いが交錯した結果、久しぶりに商いが膨らみました。

日経平均株価、TOPIXともほぼ前日並みの終値となりましたが、このように相場が賑わうことはよいことです。12月に入って以降も、FOMCを見据えた思惑がこうした活況な売買に繋がる可能性は高くなったと言えましょう。

一方、東証マザーズの出来高は5,280万株、売買代金1,101億円となりました。いずれも前日より増加しており、とりわけ、売買代金は値嵩株の取引が増加した結果、9日以来の1,000億円超となっています。

30日は大型株市場も活況だったことを勘案すると、新興市場への資金流入が徐々に始まった可能性もあります。本格反転と考えるのはやや時期尚早と言えるかもしれませんが、今後の物色テーマの登場が大いに待たれます。

東芝が5連騰で連日の年初来高値更新、ハイテク株の底堅さが目立つ

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)やファナック(6954)が下落し、武田薬品工業(4502)やセブン&アイ・ホールディングス(3382)なども値を下げました。また、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など銀行株も弱い値動きとなり、任天堂(7974)も安く引けています。

一方、コマツ(6301)が上昇して再び年初来高値を更新しました。また、東芝(6502)も若干の上昇ながら5連騰となり、こちらも連日での高値更新となっています。また、富士通(6702)や東京エレクトロン(8035)も高値を付けており、ハイテク株の好調が目立つ展開でした。前日は弱かったスズキ(7269)など自動車株も、概ね堅調に推移しました。

新興市場では、串カツ田中(3547)が大幅下落となり、これで8日続落となりました。上場以来続いていた安くて美味しい熱々の串カツ人気も、忘年会シーズンを前に終焉を迎えている可能性が高いようです。

なお、時価総額の大きい銘柄では、そーせいグループ(4565)は変わらず、CYBERDYNE(7779)はわずかに上昇となりました。全体的には新興市場らしいダイナミックな値動きは少なかったようです。

 

青山 諭志