株式市場の振り返り-円安進行などを背景に一時は大幅上昇、商いも連日で活況

2016年12月1日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 18,513円(+204円、+1.1%) 続伸
  • TOPIX 1,483.2(+13.8、+0.9%) 続伸
  • 東証マザーズ総合指数 919.9(▲2.5、▲0.3%) 4日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,137、値下がり銘柄数:735、変わらず:118
  • 値上がり業種数:26、値下がり業種数:7

東証1部の出来高は28億2,141万株、売買代金は3兆2,911億円(概算)となり、連日での活況となりました。為替相場が一時115円/ドルに迫る円安になったこと等を受けて、日経平均株価は寄り付きから大幅高となり、一時は前日比+437円高となる場面が見られました。

しかし、後場に入ると様相が一転して下落基調となり、一時は+161円高まで上げ幅を縮小します。最後はやや盛り返しましたが、終わってみると大幅上昇になったという印象は乏しいと言えます。トランプ氏の勝利以降続いている上昇相場に対する警戒心は、まだ払拭されていないと考えられます。

ただ、兎にも角にも、12月最初の取引が上昇で終わったことは好材料と受け止めていいでしょう。

一方、東証マザーズの出来高は5,125万株、売買代金1,266億円となりました。売買高は前日並みでしたが、売買代金は大幅増加となりました。値嵩株の取引が増えた影響と思われますが、2日続けて1,000億円超はまずまずの結果と言えましょう。

総合指数は4日ぶりの反落となりましたが、暗いムードはありません。本格反転と考えるのはやや時期尚早と言えるかもしれませんが、今後の物色テーマの登場が大いに待たれます。

東芝が6連騰で連日の年初来高値更新、コマツなど建機株も強い

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)やソフトバンクグループ(9984)が値を上げ、日経平均株価の上昇を牽引しました。

また、信越化学工業(4063)、TDK(6762)、東京エレクトロン(8035)などが年初来高値を更新し、コマツ(6301)と日立建機(6305)も揃って高値更新となっています。さらに、円安進行を受けて、ホンダ(7267)など自動車株も堅調に推移し、東芝(6502)もしぶとく6連騰となりました。

一方、アステラス製薬(4503)やブリヂストン(5108)が大きく値を下げ、ソニー(6758)も安く引けました。また、内需系銘柄の花王(4452)やピジョン(7956)も下落して終わっています。

新興市場では、串カツ田中(3547)が大幅下落となり、これで9日続落となりました。上場以来続いていた安くて美味しい熱々の串カツ人気も、忘年会シーズンを前に終焉を迎えているようです。一方、Jストリーム(4308)は値を飛ばしてストップ高となり、オンコリスバイオファーマ(4588)もストップ高で引けています。

なお、時価総額の大きい銘柄では、そーせいグループ(4565)は大幅上昇となりましたが、CYBERDYNE(7779)は小幅反落でした。

 

青山 諭志