株式市場の振り返り-イタリア国民投票の結果を受けて続落、様子見スタンス強まる

2016年12月5日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 18,274円(▲151円、▲0.8%) 続落
  • TOPIX 1,466.9(▲11.0、▲0.8%) 続落
  • 東証マザーズ総合指数 902.7(▲4.2、▲0.5%) 3日続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:539、値下がり銘柄数:1,327、変わらず:124
  • 値上がり業種数:7、値下がり業種数:26

東証1部の出来高は20億6,800万株、売買代金は2兆2,937億円(概算)となり、先週末から大きく減少しました。閑散相場という状況ではありませんが、とりあえずは3日続いた活況感はなくなったと言えます。

日経平均株価とTOPIXはともに続落となりました。イタリア国民投票の結果などを受けた下落のようですが、基本的には利益確定売りに押されたと見ていいでしょう。ただ、イタリア国民投票の結果を受けて欧米の株式市場が反応するのはこれからになるため、為替相場の動きも含めて、明日6日(火)以降も引き続き注意が必要です。

一方、東証マザーズの出来高は5,372万株、売買代金806億円となりました。売買高は先週末並みでしたが、売買代金は大幅減少となり、4日ぶりに1,000億円割れとなっています。

総合指数も3日続落になるなど、新興市場でも様子見スタンスが強まったと考えられます。やはり、大きな物色テーマなしでは相場の勢いが続かないようです。

東芝が実質的な連騰記録を継続、キュレーションサイト問題のDeNAは急落

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が大きく値を下げ、TDK(6762)や電通(4324)も大幅下落となりました。また、円高進行を受けたマツダ(7261)やホンダ(7267)など自動車株も冴えない動きに終始し、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株も大幅に下落しています。

さらに、一連のキュレーションサイトの問題により、DeNA(2432)が急落となりました。

一方、前日に7連騰が成らなかった東芝(6502)が、再び年初来高値を更新しました。実は、前日の東芝株は下落したわけではなく、前々日比の横ばいで終わりましたので、この“引き分け”を挟んで連騰記録が継続しているという見方ができます。その他では、日立建機(6305)も年初来高値を付けています。

新興市場では、串カツ田中(3547)が大幅下落となり、ついに11日続落を記録しました。上場以来続いていた安くて美味しい熱々の串カツ人気も、忘年会シーズンに入ると同時に終焉を迎えたようです。

一方、ユーザベース(3966)は値を上げ、Jストリーム(4308)も大幅続伸となっています。なお、時価総額の大きい銘柄では、そーせいグループ(4565)、CYBERDYNE(7779)、ミクシィ(2121)がいずれも下落して引けており、活気のなさを物語る形となりました。

 

青山 諭志