アマゾン、いよいよコンビニを展開へ

アマゾンがいよいよコンビニエンスストアに進出します。

2016年12月6日の日本経済新聞によれば、「米中心に実店舗を数百店は開く計画」であり、「入店時に客がゲートにスマートフォンをかざすと本人確認」し、「センサー、カメラ、AIで取った商品を自動認識」し、「退店時にスマホを通じて商品を自動決済する」仕組みで、店舗の省人化と顧客の買い物時間短縮を図る狙いがあるようです。

米国のコンビニエンスストアでは、セブン-イレブンが店舗網を拡大しシェアを獲ろうと動いているところです。大変興味深い動きになってきました。

ECの雄アマゾンが低コスト店舗網まで展開する!?

アマゾンの狙いは、まず省人化を極限まで進めてコスト競争力の高い実店舗網を構築することにありそうです。同時に、消費者もレジ待ちのストレスが緩和されることになり、双方にメリットがあるモデルです。

ここから一歩進めると、入店時にかざすスマホにアマゾンのIDを連携させることで、アマゾンが一人ひとりの購買履歴を参考にしながら様々な商品提案を店舗で行うことが可能になるでしょう。決済も一元化できそうです。

こうしてアマゾンは、従来以上に消費者をグリップすることができるようになりそうです。アマゾン流のブリック・アンド・モルタル(実店舗)は大変強力な販売力を発揮するのではないでしょうか。

プライバシー管理は新しい段階へ

原理的に言えば、実店舗でカメラも含めて行動管理をされるとなると、「購買した」モノだけでなく「購買しようとした」モノも履歴が残されることになるかもしれません。

入店の時点から一挙手一投足がカメラで管理されていて、しかも自分のIDが入店時点からわかってしまっているとなると、気軽にお店に行くのは気が引けるかもしれません。アマゾンがこうしたデータを収集するのか、どう活用・管理するのかは注目です。

小売りの省人化は日本でも既に始まっている

ちなみに、日本でもレジの省人化は人手不足のために待ったなしの問題です。手法は様々ですが、セルフレジはGUやファミリーマートなどのコンビニなどで普及し始めています。

また、日本の小売の現場では、在庫管理と在庫処分の自動化も進んでいると思います。在庫発注の自動化、見切り処分の自動化のソフト開発が競われています。省人化投資は日本の小売の現場でも待ったなしになっているのです。

アマゾンが本当に手に負えなくなる時とは