コロナ禍による臨時休校のしわ寄せで短縮の夏休みとなった昨年とは違い、例年通りの日数となる今年の夏。受験生にとって正念場となる夏休みをどう過ごしていけば、合格をつかみ取ることができるのでしょうか。

首都圏や近畿圏では中学受験が盛んですが、地方では高校受験がスタンダード。部活動の引退後から受験勉強が本格化し、夏休みは受験の合否を左右する大きな山場です。

今回は、かつて塾講師をしていたときの経験から、夏休みの過ごし方で明暗を分けた受験生の例を紹介します。

ギアが入らず涙をのんだ生徒

塾の使命を端的に言うと、「生徒を志望校に合格させる」「学力アップ」に尽きます。ただ、生徒のモチベーションを上げようと思っても、上手くいかないことは多々あるものです。

その一方で、それまでダラダラ勉強していても、時期が来ると受験生としての自覚が芽生え、別人のように勉強し始める子はたいてい良い結果につながっています。

もちろん例外もありますが、たとえ残念な結果であったとしても、進学した先で頑張るというように努力した経験は生徒たちにとって大きな糧となっていました。

受験で大きな区切りとなるのが「部活動の引退」。運動部は中学3年生の夏、文化部では秋というのが一般的でしょうか。学校の先生や親からも「部活が終わったら勉強に集中するように」と言われ、も本格的に受験と対峙することになります。