2021年8月6日に行われた、株式会社船井総研ホールディングス2021年12月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社船井総研ホールディングス 代表取締役社長 社長執行役員 中谷貴之 氏

2021年12月期第2四半期決算説明会

中谷貴之氏:みなさま、こんにちは。船井総研ホールディングス、代表取締役社長の中谷でございます。日頃より当社グループをご支援いただき、誠にありがとうございます。私は今年3月の株主総会を経て代表取締役社長に就任いたしました。今後も船井総研グループの持続的な企業価値向上に向けて役員一同取り組んでまいりますので、前任の高嶋同様どうぞよろしくお願いいたします。

本日は、私から決算についてご説明します。なお、8月3日に公表の資料をもとにご説明しますが、本日は時間も限られていますので、説明資料を抜粋しています。資料の詳細については当社ホームページをご覧いただくか、当社IR・広報室にお問い合わせいただきましたら別途ご説明の場を設けますので、どうぞよろしくお願いいたします。

1.2021年12月期 第2四半期決算報告(1)1/2

8月3日に発表した2021年第2四半期の決算概要からご説明します。まず、第2四半期連結の収益状況についてです。

売上高は138億8,700万円で前期比プラス13.5パーセント、営業利益は32億7,600万円で前期比プラス26.8パーセント、経常利益は33億1,300万円で前期比プラス25.5パーセント、四半期純利益は22億5,500万円で前期比プラス29.2パーセントでした。大幅な増収増益となり、売上、利益ともに過去最高の業績を達成しました。

売上高は、経営コンサルティング事業において月次支援コンサルティングやWEB広告運用代行業務が好調に推移しました。ロジスティクス事業においては巣ごもり需要などのニーズもあり、物流オペレーション業務が順調で増収要因となっています。

利益に関しては、コンサルティング業務においてオンラインセミナーやリモート支援などリモートワークの推進により利益率が向上し、営業利益が大幅に増加しました。

なお、期初に発表した業績予想に対しては、特に利益面で2桁成長の実績を達成することができました。それを受けて、決算発表と同日に業績予想の上方修正を行っていますので、後ほどご説明します。

1.2021年12月期 第2四半期決算報告(1)2/2

この四半期の4月から6月の業績についてご説明します。スライドの棒グラフは、2019年から2021年の第2四半期の4月から6月の売上と営業利益を示しています。

昨年の第2四半期は新型コロナウイルスの影響を最も受けていた時期のため、今年にその分が伸びているのは当然ですが、一昨年の2019年も上回る数値で終えることができたため、今期の上半期は順調に折り返すことができたと考えています。

1.2021年12月期 第2四半期決算報告(2)

スライドのグラフは、営業利益が昨年同期と比べて26.8パーセント伸びたことに対する主な差異要因を示しています。要因はいくつか挙げられますが、一番は当社の主力である月次支援コンサルティングが順調に伸びたことに尽きると思います。

このコロナ禍においては、お客さまを訪問してのコンサルティングはまだまだ難しい部分がありますが、当社はリモート支援と呼んでいるWEBでのコンサルティング支援の比率を大きく高めることができており、月次支援コンサルティングはこのコロナ禍においても安定的に伸びています。

その他の要因としては、リスティングと呼んでいるWEB広告運用代行サービスがコロナ禍においても成長を続けており、こちらの増収による影響が約1億円です。

また、事業会社にプロシードというコンタクトセンターコンサルティング事業を営んでいる会社がありますが、こちらの事業が昨年と比較して今期は好調に推移し、約6,000万円の増益要因となっています。その他、外注費、一般管理費などのコスト削減効果が1億円弱ありました。

1.2021年12月期 第2四半期決算報告(3)

第2四半期の事業の詳細です。セグメント別の実績をご説明します。当社のセグメントは4つありますが、その主力は経営コンサルティング事業です。

スライド右側の円グラフのとおり、売上、営業利益のいずれも経営コンサルティング事業が構成比の大半を示しています。第2四半期の業績は売上高が106億8,800万円で前期比プラス17.8パーセント、営業利益は30億1,800万円で前期比プラス20.1パーセントとなり、順調に2桁成長を達成しました。

ロジスティクス事業は、売上高は14億9,500万円で前期比プラス16.9パーセントとなりました。しかし、利益率の高い物流コンサルティング業務が微減となっていることもあり、営業利益は1億4,900万円で前期比マイナス9.8パーセントと、増収減益となっています。

ダイレクトリクルーティング事業に関しては、売上高は10億7,500万円でマイナス20.8パーセント、営業利益はマイナス1,500万円で営業損失となりました。当社のセグメントではダイレクトリクルーティング事業が新型コロナウイルスの影響を最も受けていますが、そのマイナス分を主力の経営コンサルティング事業が大きくカバーしている状況です。

その他事業に関しては、先ほどの差異要因でもお伝えしたとおり、今期はコンタクトセンターコンサルティング事業が好調に推移しています。

1.2021年12月期 第2四半期決算報告(4)1/3

主力の経営コンサルティング事業の状況をご説明します。スライドの棒グラフは、業務区分別の売上の状況になります。

当社の収益の柱である月次支援は、先ほどご説明したとおり、早くからデジタル化や、遠隔からのリモートコンサルティング支援ができる体制への切り替えを進められたことで、順調に業績が伸びました。前年同期比でプラス7.9パーセント、約4億5,000万円の増収で半期を折り返すことができました。

経営研究会は会員制の経営者の集合型の勉強会ですが、こちらもコロナ禍において新規の契約や入会は苦戦傾向が続いています。既存顧客に関しては、オンラインでの運営にスムーズに移行できたことで契約継続率を維持し、前年対比でプラスマイナスゼロという実績になりました。

公開型セミナーについては数字上はプラス19パーセントですが、実は昨年と今年では中身が大きく変わっています。コロナ前のセミナーは当社や外部のセミナー会場を借りての対面型セミナーでしたが、今年は対面型セミナーは1本も開催していません。

昨年に新型コロナウイルスが発生した時にウィズコロナへの対応を急ぎ、WEBセミナーへの切り替えを進めました。今年はすべてオンラインセミナーの体制を築いており、この半期では有料、無料のオンラインセミナーを計684回開催しています。

セミナー単体の収益の確保よりもコンサルティング受注につなげることが目的です。オンラインセミナーのノウハウがたまってきたことで1セミナーあたりの集客も増えて、コンサルティング受注への好循環ができつつあり、「コロナ禍でも大丈夫」という手応えを感じています。

リスティングはWEB広告運用代行サービスですが、こちらはコロナ以降、ますます成長を続けています。今期はプラス68.6パーセントの増で、順調に拡大を続けています。

1.2021年12月期 第2四半期決算報告(4)2/3

経営コンサルティング事業の業種別区分の売上状況になります。このコロナ禍によって各業界で急激な経営状況の変化があり、当社の対象業種別の売上も大きなバラツキが出ています。

コロナ禍で厳しいと言われている「人材ビジネス」や「アミューズメント」などは、スライドのグラフの右下に記載のとおり大幅な減収となっています。しかし、当社の主力業種の「住宅・不動産」は12.1パーセント、「医療・介護・福祉」は17.8パーセントと大きく伸ばすことができました。

当社はDXコンサルティング、AI、ロボティクスを活用したコンサルティングにも注力しています。その中でも特に「製造業」に関しては順調にお客さまへの提案も進み、受注も伸びて、44パーセント増となりました。今後、力を入れていきたいと考えている業種です。

その他、一部の業種は新型コロナウイルス感染拡大による影響が依然として継続している状況ではありますが、多くの業種で前年対比2桁増という実績で半期を通過することができました。

当社は、このコロナ危機に対してあらためて経営者に寄り添いながら、支援先とともに今回の苦境を乗り越え、その先にある新しい常態、当社では「ニューノーマル化支援」と呼んでいますが、こちらに努めていきたいと考えています。

1.2021年12月期 第2四半期決算報告(4)3/3

スライドのグラフは、左側が経営コンサルティング事業の1月から6月の受注高を示したもので、2019年から2021年の3年間の実績を表しています。ご覧のとおり、昨年2020年第2四半期は新型コロナウイルスの影響を大きく受けましたが、今期はコロナ前の2019年も上回る実績を上げることができました。

この受注高は今後の売上につながるもので、その残高を示す受注残高を表しているのがスライド右側のグラフになります。先ほど「WEB型のセミナーへの切り替え」とお伝えしましたが、WEBセミナーからの受注改善が進んでいることにより、受注残高においても過去最高の数値を上げることができました。

当社グループ本来の2桁成長のペースに戻ってきましたが、この受注残高が積み上がっていることが、後ほどご説明する上方修正の要因となっています。

1.2021年12月期 第2四半期決算報告(5)

ロジスティクス事業についてご説明します。全体としては増収減益となりました。内訳についてはスライドに記載のとおり、物流オペレーション業務が引続き好調に推移しています。特に巣ごもり需要に適応した顧客企業の物流増加により好調です。

一方、利益率の高い物流コンサルティング業務については、物流業者向けのコンサルティングは好調ですが、荷主企業向けのコンサルティングは顧客の姿勢がやや慎重となり、減収となっています。

ただし、3つの事業セグメントの中では、新型コロナウイルスの影響を受けにくい事業のため、今後の業容拡大をあらためて進めていきたいと考えています。

1.2021年12月期 第2四半期決算報告(6)

続いて、ダイレクトリクルーティング事業についてご説明します。この事業は、いかに企業からの採用広告出稿を獲得するかがポイントですから、今回の新型コロナウイルスの影響を最も大きく受けました。

2018年の事業開始からインディード事業、そしてAI採用クラウドサービスが支持され、2020年の第1四半期まで順調に業績を伸ばしてきました。そしていよいよ黒字化、収益化のフェーズに入ったところで、新型コロナウイルスの影響を受けています。

マーケット全体の停滞により、当社のダイレクトリクルーティング事業もご覧のとおり大きく影響を受けており、残念ながらまだ完全な回復には至っていない状況です。しかし国内市場は、中長期的に構造的な人手不足状態なのは間違いありません。今後、採用ニーズが再び高まっていく中で、徐々に回復基調に戻していきたいと考えています。以上が、第2四半期の決算概要の説明でした。

2.通期業績予想の修正について

ここからは決算発表と併せてお知らせした通期の業績予想の修正と中期経営計画の修正についてご説明します。

まず、今期、2021年12月期の業績予想の修正ですが、売上高で280億円から290億円、営業利益で57億円から64億円、経常利益で57億5,000万円から64億5,000万円、当期純利益で40億円から43億円とそれぞれ上方修正しました。

主な修正理由としては昨年よりコロナ禍に対応すべく、急ピッチでオンラインでのセミナーや経営研究会、リモート支援などの体制を整えてきた結果として、コストを抑えながら、受注ペースは落とさず、むしろ昨年はもとより、一昨年をも上回る受注まで回復することができている状況にあるためです。

そうした中、営業利益率が向上したことを受けて、今期の業績予想を修正することにしました。なお、現時点での配当予想の修正はありません。

3.中期経営計画の修正について(1)

中期経営計画の修正についてご説明します。今回、今年2021年度の通期の業績修正に加えて、今の中期経営計画の期間である2022年度の業績計画についても上方修正しました。

修正計画についてはご覧のとおりで、売上高で310億円から330億円、営業利益に関しては、63億円から71億円へ修正しています。

ちなみに当初の中期経営計画の最終年度である2022年の営業利益計画は63億円でした。しかしこの計画は、中期経営計画の2年目である今期、1年前倒しで達成できる見通しとなりましたので、あらためて71億円に計画を立てなおして、引き続き過去最高益の継続達成を目指していきます。

なお、計画が順調に進んでいることもあり、中期経営計画の基本的な方針や事業戦略の変更はありません。

3.中期経営計画の修正について(2)

中期経営計画の事業戦略に変更はありませんが、あらためて簡単にご説明します。こちらはコンサルティング業界における当社のポジショニングマップです。縦軸にはクライアントの企業規模、横軸にはコンサルティング領域を示しており、当社が目指すべきターゲットとコンサルティング領域を示しています。

一般的なコンサルティング会社としてイメージされる外資系のコンサルティング会社、シンクタンク等はこの図でいいますと右上、すなわち大企業向けに戦略提案の領域のコンサルティングを行うということです。さらに最近ではそれに加えて、中央上のDX領域を大企業向けに提供するという領域までを行うスタイルを取っておられます。

一方当社は長年左下、つまり中小企業向けに実行支援サービスを提供し、この領域でのリーディングカンパニーとして成長してきました。具体的には全国の中小企業向けに成長実行支援、人材開発支援、価値向上支援に取り組んでいます。現在ではそれらに加えて、コロナ後に向けたニューノーマル化支援等の具体的ソリューションの提案も行っています。

この領域はまだまだコンサルティングニーズが顕在化していないものも多く、競合が少なく将来的にも魅力的なコンサルティング領域と考え、さらなる拡大を目指したいと考えています。

中期経営計画ではこれらに加え、2つの領域を拡大していきます。まず1つ目は成長著しいDX支援領域です。この表でいきますと下段の中央に当たります。現在新型コロナウイルスをきっかけに多くの中小企業経営者がDXの必要性を感じているタイミングであり、また各種補助金等の追い風もあるため今をチャンスと捉え、DX支援を加速していきます。

すでに当社が得意とするデジタルマーケティング支援に加え、マーケティングオートメーション、SFA・CRMを統合した業種別のオンライン営業ソリューション、このようなものが一部の業種で好調にスタートしています。今後は有力プラットフォーマーとも連携しながら、グループとして強力に推進していきたいと考えています。

2つ目は中堅企業向けの総合経営コンサルティング領域です。こちらはすでに行っている中小企業向けコンサルティングのご支援先、会員企業の中で急成長を遂げ、各エリア・各業種でナンバーワン企業、そして中堅企業化するケースが増加しています。

また近年、新規にお問い合わせ・お取引いただく企業も年々中堅企業が増加してきています。そのような中、IPO支援、ホールディングス化支援、新規事業支援、M&A支援などのニーズが急速に高まっています。また結果として1社から複数のテーマでご依頼いただき、1社あたりの契約単価が高くなるため、新たなサービスの開発、チームコンサルティングの体制整備を含め注力していきたいと考えています。

4.株主還元と当社の取り組み(1)

株主還元と当社の取り組みについてご説明します。まず配当についてご報告します。先ほど現時点での配当予想の修正はありませんとお伝えしているので、期初にご説明した内容どおりですが、2021年度の配当は、2020年対比で1円増配の、中間21円、期末25円の年間46円を計画しています。

今後とも当社グループの持続的成長のもと、配当についても持続的に増配できるよう取り組んでいきますので、引き続きご支援のほど、どうぞよろしくお願いします。

4.株主還元と当社の取り組み(2)

財務戦略についても、中期経営計画で掲げているとおり変更はありません。2020年度は、新型コロナウイルスの影響を受けながらも、資本効率の向上や、株主還元比率を高めることを目的とした自己株式の取得を実施しました。

その結果、2020年度は連結ROE15.3パーセント、総還元性向85.0パーセントとなり、当社が目標とする連結ROE15パーセント以上、総還元性向60パーセント以上をともに達成することができました。引き続き、今期以降もこの当初方針を継続し、目標達成を目指していきます。

4.株主還元と当社の取り組み(3)1/2

私からの最後の話となりますが、当社グループのESGへの取り組みについてご説明します。当社グループはサステナブルな社会実現のために、ESG活動を経営の重要課題と認識しています。

当社は2010年から「明日のグレートカンパニーを創る」というタグラインを船井総研に掲げながら、コンサルティング事業を営んでいます。具体的には、当社が考えるグレートカンパニーを抽出し、毎年グレートカンパニーアワードというイベントを開催しています。

これは過去12年間で77社を表彰しています。今年もコロナ禍の中、オンラインではありましたが、表彰式を開催しました。

ここで言うグレートカンパニーは、スライドの三角の表に示している、当社独自の基準で選定しています。私たちはコンサルティング会社ですので、まず収益性・成長性・独自性を有していることを条件とし、その次に右下の、社会性と教育性のある会社であることが加わります。これはESGの中の「S」にあたります。そして最近の世界の潮流を重視し、環境性を唱えている企業をグレートカンパニーと定義しています。

そうした当社の基準に基づく優秀な会社を表彰し、アピールすることで、当社なりのESGへの取り組みを加速できないかということで、このようなことを持続的に行っています。

ご支援先の中からESGの感性を持つグレートカンパニーを輩出するとともに、ESGの最後の「G」、ガバナンスの強化を加えた上で、今後さらに上場会社としてのESG経営のレベルを上げていきたいと考えています。

4.株主還元と当社の取り組み(3)2/2

当社のESGの取り組みについてご紹介します。今年の上半期に取り組んできたテーマについては、中央の赤で囲んだ部分になりますが、サステナビリティ委員会の設置、グループ環境基本方針やグループ人財基本方針の策定、CO2排出量の算定など、環境に関する指標の特定を行っています。

今後も、当社グループはサステナブルな社会を実現するためにESG活動を経営の重要課題と認識し、事業活動を通じて継続的な取り組みを実施していきますので、引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

以上で私からの説明は終了します。ありがとうございました。

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