【日経平均株価】トランプ氏会見を受け反落も下値は堅い。鍵を握る”18,991円”

【株式テクニカル分析】2017年1月14日

トランプ氏の初の記者会見は期待外れながら、相場には底堅さも

2017年1月13日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より152円58銭高の19,287円28銭となりました。

11日に、トランプ次期大統領による当選後初めての記者会見が行われました。経済対策について具体的な内容が示されるものと期待されましたが、実際には多くの時間が外交問題に割かれ、政策にはほとんど言及しませんでした。

将来の政策が懸念されたことから、米株式相場のほか、アジアや欧州で株安が進みました。12日の東京株式市場でも日経平均株価が反落し、前日比229円97銭安となりました。外国為替市場では、ドルが売られ、円が買われる動きが加速し、一時1ドル=114円20銭台まで上昇しました。

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市場がトランプ氏の言動に一喜一憂する傾向が続いています。自動車産業や製薬産業に対して、米国外での生産移管をけん制した発言もあり、一時、トヨタ自動車(7203)、アステラス製薬(4503)、塩野義製薬(4507)などが値を下げました。

ただ、13日の日経平均の動きなどを見ると、下値は限定的で底堅さを感じます。13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に続落したものの、ナスダック総合株価指数は反発し過去最高値を更新しています。同日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続伸し、1ドル=114円50銭前後で引けています。トランプ次期米政権による政策に不透明感があり、投資家心理も不安定といった状況です。

来週20日には大統領就任式を迎えます。演説の内容にも注目されますが、今回の会見が肩すかしに終わった一方で、極端にネガティブな発言もなかったことから、引き続き、株高、ドル高の動きは続くのではないかという見方もあります。米国での雇用増加を重視していることから、ファンダメンタルズ的に見れば、米国は上向きと言えます。ただし、予断は許されず、しばらくはトランプ氏の言動などに注意する必要があります。

約2か月ぶりに、終値が25日移動平均線を下回る

今週の動きをテクニカル面から見てみましょう。トランプ氏の会見の結果を受けて、12日の東京株式市場で日経平均株価は反落しました。

ポイントの一つは、25日移動平均線を終値ベースで下回ったことです。25日移動平均を終値が割ったのは、米大統領の結果が判明した2016年11月9日以来、約2か月ぶりです。ただし、翌13日には、全値戻しまでには至りませんでしたが、陽線で引け、終値は再度25日移動平均線を上回りました。

下値はサポートされており、押し目買いの好機。ただし、当面はもみ合いも

来週の動きはどうなるでしょうか。トランプ氏の会見を受けて売り優勢となりましたが、チャートの形は下目線にはなっていません。

キーとなるのは、昨年12月30日の安値(18,991円)です。ここを下回ると、チャートの形としては、上昇トレンドが終了を意味します。実際には下値は堅く、むしろ、このあたりがサポートとなって反発した印象があります。押し目買いの好機と言えます。その場合の上値めどは、直近の高値である1月5日の19,615円やその前の心理的な節である19,500円あたりになりそうです。

ただ、来週は週末に大統領就任式を控えていることから様子見になることも考えられます。12月30日の安値(18,991円)と19,500円との間でレンジ的な動きになるかもしれません。一方で、25日移動平均線を再度下抜けるようなことがあれば、注意が必要です。

下原 一晃

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下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。