株式市場の振り返り-目先の材料が一巡した中、主力の値嵩株が買われて反発

2017年1月13日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 19,287円(+152円、+0.8%) 反発
  • TOPIX 1,544.8(+9.4、+0.6%)  反発
  • 東証マザーズ総合指数 978.3(+15.7、+1.6%)  3日ぶり反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,211、値下がり銘柄数:613、変わらず:180
  • 値上がり業種数:30、値下がり業種数:3

東証1部の出来高は16億20万株、売買代金は2兆2,566億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。トランプ会見が終了したものの、その影響度合いを見極めようという動きが出たのでしょうか。

ただ、出来高が16億株に過ぎなかったにもかかわらず、売買代金が2兆3,000億円近くになったということは、値嵩株の取引が相応に盛んだったことを意味しています。

円高進行が一段落したこと等から、日経平均株価も寄り付きから高く始まり、後場には一時19,300円に迫る場面が見られました。その後は上値が重くなり、最後は高値引けこそなりませんでしたが、盛り返して終わっています。

なお、TOPIXも同じような値動きで反発しました。目先の注目材料は一通り消化されましたが、週明け16日(月)からの相場の動きに注目です。

東証マザーズ総合指数は反発、再び1,000ポイントの大台回復を目指す動きに

東証マザーズの出来高は6,898万株、売買代金871億円となり、前日より若干増加となりました。総合指数も3日ぶりの反発となり、再び1,000ポイント回復を目指す動きとなりました。

ただし、個人投資家がリスクオンモードになるには、まだ時間を要するような雰囲気です。引き続き、早期に有望な物色テーマが登場することが期待されます。

決算内容が好感されたセブン&アイが急騰、新型ゲーム機が不評の任天堂は急落

個別銘柄では、Q3累計決算発表を発表したセブン&アイ・ホールディングス(3382)が急騰して+9%弱の上昇となりました。小売株では同じく決算発表を行ったファーストリテイリング(9983)も値を上げ、良品計画(7453)も堅調に推移しました。

また、ファナック(6954)やオリンパス(7733)も上昇しました。さらに、昨年夏から上昇基調にあるダイキン工業(6367)は、3日ぶりに年初来高値を更新して引けています。今回のトランプラリーが始まる遥か前から上昇トレンドにあることは注目に値しましょう。

一方、新型ゲーム機を発表した任天堂(7974)が急落しました。その発表内容が期待以下だったのでしょうか。その他、村田製作所(6981)やアルプス電気(6770)など電子部品株に下落が目立っています。連日で主役となった電機株は一休みというところだったようです。

新興市場では、串カツ田中(3547)が久々に急騰し、ドリコム(3793)やアカツキ(3932)など急騰銘柄が目立ちました。また、アスカネット(2438)は値を飛ばしてストップ高で引けています。

一方、連日でストップ安だったUMNファーマ(4585)が急落して下げ止まりの気配が見られません。医療バイオ関連銘柄では、そーせいグループ(4565)が反発したのが目を引きました。

 

青山 諭志