LINE株、2016年12月期決算発表を嫌気

LINE(3938)の株価が冴えません。

2016年12月期の決算が2017年1月25日に発表されました。その内容は、売上収益が対前年度比+17%増、営業利益が同+915%増、親会社の所有者に帰属する当期純利益が76億円の黒字(同+151億円の収益改善)となりました。

しかし、この実績は株式市場の期待値を超えることにはならず、株価は発表後下落を続けています。2017年1月30日の終値は3,690円まで下げています。

上場以来の株価の推移を以下のグラフでご確認ください。

下値を支えるべき4,000円の攻防ラインをついに割り込む

株価の推移をおさらいすると、上場後いったん3,780円まで下げた株価は上昇に転じ、2016年9月28日に高値である5,230円を付けました。しかしその後は再び下落に転じ、下降トレンドを描いて推移しています。

これまでは4,000円を割りこむと反発を繰り返してきました。この水準が従来の心理的抵抗線と思われます。しかし、今回の2016年12月通期決算を受けて、明確に4,000円を割りこんでしまいました。お気づきの通り、現在の株価は2016年8月1日の安値をさらに下回っています。警戒水準に入ったと言えそうです。

次の焦点は公募・売出価格3,300円を死守できるか

大型IPOの巧拙を考えるうえで重要なポイントの1つが、株価が公募・売出価格以上の水準を維持できるかにあります。株式公開をする時、最初に買ってくれた一般投資家の持ち値を上回るというのが公開企業の経営の1つの責務になるからです。

LINEの場合、あと▲10%下落すると公募・売出価格3,300円にタッチします。正念場が近づいたと言って差支えないでしょう。

次の四半期の会社予想開示を期待したい

先ほども触れたように2016年12月期の営業利益は急拡大し、199億円となりました。2017年12月期の会社の業績見通しは開示されていませんが、各種資料を見る限り市場は300億円を超える営業利益を期待しているのではないでしょうか。

しかし、1つ注意が必要です。なぜならば2016年第2四半期(4‐6月期)に一時収益が約42億円計上され、営業利益をこの金額分嵩上げているからです。つまり、2016年12月期の一時収益を除く営業利益は約157億円であり、2017年12月期の市場の期待に応えるにはこれを2倍にする必要があるのです。

LINE広告の売上収益は2016年12月期通期で445億円となり、前年度比+68%増加しています。LINE FRIENDS、LINEバイト、LINE PAY、LINEモバイルなど、その他分野の売上収益も119億円となり、同2倍になっています。同社が強みを持つ台湾、タイ、インドネシアでの収益強化も期待すべきポイントです。

成長分野を利益を伴って成長させる道筋が見えれば、株価の評価も変わるでしょう。現在の株価の水準を考えれば、個人投資家も意識したうえで、次の四半期だけでもよいので会社計画を開示してみてはいかがでしょうか。

 

LIMO編集部