「松屋」の牛丼と「松のや」のかつ丼、ダブルエンジン点火か

松屋フーズ、株価が逆行高。相場に打ち勝つ原動力は何?

Lodimup / Shutterstock, Inc.

松屋フーズ株、年初来高値を更新中

松屋フーズ(9887)の株価が堅調です。

今週に入りトランプ米国大統領の政策の負の面がクローズアップされ、株式市場は全体に調整を進めていますが、その中で2017年1月31日に同社の株価は年初来高値を更新しました。

同社の株価がどれだけ好調なのか、過去5年間の株価の推移(青)をTOPIX(赤)と比べたものが次のチャートです。

同社の株価は基本的に上昇基調にありますが、2015年半ばまではTOPIXの上昇率には追いつけませんでした。しかし、2015年夏以降にTOPIXが調整を始める局面で、同社の株は上昇し、2016年の年初から年央まで両社のパフォーマンスが並びました。

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そして2016年秋以降、同社の株がTOPIXを上回って上昇し、直近の新高値更新につながっています。

トランプ氏の大統領選勝利以降、TPPが破棄される見通しとなりましたが、実はトランプラリーでしっかり勝ち残ったのが同社の株だったというわけです。

2016年3月期から業績回復が始まった

同社の業績は2016年3月期から回復基調に入りました。

営業利益の推移を見ると、2012年3月期に48億円を計上後、2015年3月期まで20億円前後で推移してきました。しかし、2016年3月期に対前年度比+72%増の37億円をはじきだし、回復軌道に乗りました。

2017年3月期の営業利益の会社計画は期初段階では同+3%増の38億円でしたが、2016年10月31日に46億円へ上方修正されました。

そして、2017年1月30日に発表された2017年3月期Q3累計(4-12月期)決算では、営業利益は同+47%増の38億円と高い成長が続いていることが示されました。通期計画は据え置かれていますが、株式市場では順調な進捗と捉えられ、株価を一段高へ導いたと思われます。

最大の牽引役は「松屋」に対する強い支持

このように、最近好調な業績の貢献役は主力業態である「松屋」に対する顧客の支持です。

同社の国内「松屋」の既存店売上高は2016年3月期の全ての月で対前年同月を上回りましたが、2017年3月期に入っても4月から12月まで一貫してプラスが続いています。

外食産業は人件費の高騰が収益を圧迫していますが、このしっかりした顧客の支持をベースに、原価とその他経費を巧みに管理することで高い収益成長を実現できていると言えます。

とんかつ「松のや」、第2の柱へ

株式市場は同社に対してもう1つ期待を持っていると思われます。それは、2016年12月末に国内109店舗まで増えてきたとんかつ「松のや」です。「松屋」の店舗数は1,000店舗を前に横ばいで推移していますが、同社は「松のや」を第2の柱に育てるべく積極出店を続けています。

実は、「かつや」を展開するアークランドサービスホールディングス(3085)の業績も堅調です。「松のや」の将来像を「かつや」に重ねている投資家も多いことでしょう。

松屋フーズがこうした期待に応えて、「松屋」「松のや」の両輪で業績を拡大できるのか、注目を続けたいと思います。

 

投信1編集部

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