【2月相場】日米首脳会談と企業収益動向で大激変の可能性

為替相場の風向きが大きく変わるか? 2月10日が要注目

Frederic Legrand - COMEO / Shutterstock, Inc.

この記事の読みどころ

  • 1月の日本株式相場は、NYダウが初の20,000ドル超えとなった一方、日経平均株価は大発会の大幅上昇以降は低調が目立ちました。
  • 2月は企業収益動向と日米首脳会談が大きな注目点です。特に、2月10日に行われる日米首脳会談での貿易不均衡問題が大きな焦点です。
  • 為替相場に不透明感がある中、輸出関連業種は手がけにくく、出遅れ感のある内需関連銘柄に着目したいところです。
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先月(2017年1月)の株式相場の振り返り

1月は“トランプご祝儀相場”や“トランプラリー”の勢いが弱まったものの、米国ではNYダウが初めて20,000ドルを突破するなど、相応の動きが見られました。一方、日本株式市場は伸び悩みが目立ったと言えます。

トランプラリーの勢いが弱まり、日経平均株価は低調さが目立つ展開に

1月の株式相場は、米国大統領選後に始まったトランプラリーが辛うじて続いたものの、その勢いは弱まりました。

大発会こそ大幅高で幸先の良いスタートになりましたが、翌日のザラバに付けた年初来高値(19,615円)を超えることなく終了しています。また、1月中旬には19,000円を割り込む場面が多々見られるようになり、20,000円回復は先送りとなりました。

大統領就任式後にNYダウは史上初の20,000ドル突破

大きなイベントとしては、1月20日に行われたトランプ大統領の就任式がありました。就任式後の演説で大きなサプライズがあるのではないかという事前の見方もありましたが、結局は何事もなく終わったようです。

ただ、その翌週の米国株式市場でNYダウが史上初めて20,000ドルを突破しており、トランプ相場は未だ終わっていないという印象も残したと言えましょう。

トランプ政権の“有言実行”が金融市場に混乱を引き起こしつつある

そして、就任式後のトランプ大統領が相次いで実施しようとしている政策が、金融市場に混乱を与えつつあります。就任からわずか10日間の間に署名した多くの大統領令により、米国内はもちろんのこと、世界各国で懸念が広がってきました。

日本に対しても、貿易不均衡の是正要求や円安への批判など、そのインパクトはかなり大きくなりそうです。こうした混乱状況が、2月へと続いていくことになりました。

なお、日経平均株価を振り返ると、2016年12月末の株価(終値、19,114円)との比較では、1月末終値(19,041円)は▲0.4%下落となりました。また、1月高値は同+2.6%上昇、1月安値は同▲2.4%下落となっています。

過去1年間の日経平均株価の推移

2017年2月の注目イベント、注目セクター

2月の注目点は、決算発表がピークを迎える企業収益の動向と、トランプ大統領就任後初となる日米首脳会談です。特に、首脳会談は為替相場が大きく動き出す契機になる可能性がありますので、要注目イベントとなるでしょう。

企業収益動向に注目、通期予想の上方修正で株価が大きく動き出すケースも

2月は大きな注目点が2つあります。まず1つ目は企業収益です。既に1月下旬からQ3累計(4-12月期)決算が始まっていますが、2月上旬に発表のピークを迎えます。

ここまで発表済みの決算を見ると、円安効果で2017年3月通期予想を上方修正する企業も意外に多いようです。しかも、小幅でも上方修正すると、翌日以降の株価上昇につながっているケースが少なくありません。

もちろん、上方修正でも“期待外れ”として株価下落となるパターンもありますが、いずれにせよ、決算発表が株価を動かすトリガーになっていることは事実です。これから発表を控えた大手主力企業の決算内容によって、さらにマーケットが動く可能性は十分にあるでしょう。

最大の注目イベントは2月10日の日米首脳会談

もう1つの注目点は、2月10日(現地時間)に予定されている日米首脳会談です。その結果や内容次第では、株式市場に企業収益より大きなインパクトを与える可能性があります。

今回の日米首脳会談は、トランプ大統領が日米の貿易不均衡に強い不満を表明し、なおかつ日本の金融政策が円安を誘導していると批判していることから、最近にない緊張感が漂うことになるでしょう。

また、その首脳会談の準備かどうか定かではありませんが、2月3日に安倍首相がトヨタ自動車の豊田社長と意見交換の会談を持つ模様です。

実際には、日米首脳会談では様々なことが議題になるのでしょうが、今回は貿易不均衡に関する討議が最大の焦点です。そして、その結果、もしくは両首脳の発言次第では、為替相場が大きく動き出すことが十分あり得ると見られます。

極端な話、2月10日の前後で為替相場の“景色”が一変する可能性があるのです。

外需セクターへの強気一辺倒はリスクが大きい

こうした状況、とりわけ、日米首脳会談を含めた為替相場の不透明感を考慮すると、外需関連銘柄は手がけにくい局面にあります。

特に、前述した自動車を始めとする精密機器などの輸出関連セクターは、リスクが高いと判断されます。もちろん、株価が下押しした時はエントリー好機になることも考えられますが、急ぐ必要は全くないと言えましょう。

むしろ、トランプラリーで出遅れ感が強まった内需関連銘柄に注目するのも一考に値します。実際、今回のトランプ・ラリーに乗り遅れた内需関連銘柄は、決して少なくありません。

出遅れ感の強い好業績銘柄をコツコツ拾っていくことが有効と思われますが、それでも、決算発表をしっかり見てからでも遅くはないと思われます。

 

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