【日経平均株価】日米首脳会談のビッグイベント通過で、2万円を目指す動きへ

【株式テクニカル分析】2017年2月11日

日米首脳会談は大きなサプライズなく、当面はドル高・株高か

2017年2月10日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より471円26銭高の19,378円93銭となりました。上げ幅は大発会の1月4日の479円79銭に迫る、今年2番目の大きさでした。

9日にはトランプ大統領が、近く大幅な減税策を発表すると伝えられ、ダウ工業株30種平均が2週間ぶりに最高値を更新しました。

10日には日本の安倍晋三首相とトランプ大統領による初の首脳会談が行われました。トランプ大統領は、ツイッターなどでは過激な発言を繰り返し、対日批判も行っています。今回の会談でも、円安傾向が続く為替や、自動車を中心とする対日貿易赤字などに関して強い要求をしてくるという予想もありました。日米の自由貿易協定(FTA)の締結の要請も懸念されていました。

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ただ、ふたを開けてみると、トランプ氏は、円安傾向や対日貿易赤字などには直接言及せず、大きなサプライズはありませんでした。

日米首脳会談が比較的穏便に終わったことから、市場には安心感が広がり、10日のダウ工業株30種平均は続伸し最高値を更新。ナスダック総合株価指数、S&P500種株価指数も最高値を更新しました。

今後の動きはどうなるでしょうか。日米首脳会談は大きなサプライズはなかったものの、引き続きトランプ大統領の発言に相場が翻弄される動きは続きそうです。

トランプ大統領が会談後の共同記者会見で、為替相場に関して「公平な競争ができる土俵をつくる」と語ると、ドル高是正の動きになるとみられ、ドル売りが進み、一時、112円台にまで円が上昇しました。ただし、その後は113円台70銭前後まで戻っています。

トランプ大統領は会談中にも「貿易関係は公正(フェア)でなければならない」と語りました。それが何を示すかはまだはっきりとしませんが、突然、何らかの策を出してくることもあり得ます。今後の言動が注目されます。

25日移動平均線を超え、再び上昇への動きへ

今週の動きをテクニカル面から見てみましょう。チャートの形としては上昇トレンドがいったん崩れ、5日移動平均線が25日移動平均線を割り込むデッドクロスが形成されていました。

ただし、高値が切り下がる一方で、安値も切り上がるという「三角保ち合い」の形になっていました。

この三角保ち合いをどちらに抜けるかがポイントでしたが、10日には大きく窓を開けて上昇。しばらく上値を抑えられていた25日移動平均線も超えました。

19,600円前後を抜ければ、短期間で2万円突破も

来週の動きはどうなるでしょうか。日米首脳会談というビッグイベントが無難に通過したことから、目線は上でいいと思います。

上値のめどとしては、直近の高値である1月27日の19,486円です。ここを上抜けると、1月18日の安値(18,650円)を下値としていた最近のレンジ相場を脱し、短期的な上昇トレンドが形成されます。

ただし、この後、一つのポイントがあります。1月5日の高値(19,615円)です。実はこのあたりは、昨年の12月下旬にもトライをして跳ね返されているところです。逆に言えば、この19,600円前後を抜けると、流れが一気に変わります。2万円まで短期間で上がっていきやすいでしょう。

さらに、この1月5日の高値(19,615円)を抜けると、「トランプショック」とも言われた、2016年11月9日の安値(16,111円)からの大きな上昇トレンドラインが形成されます。その意味では、19,600円前後の攻防が注目されます。

週末に大きく窓を開けて上昇したことから、来週初には若干、窓埋めの動きがあるかもしれません。その場合でも、25日移動平均線を下回らなければ、買い姿勢で臨みたいところです。

下原 一晃

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下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。