【3月相場】為替動向が気になる中で注目のセクターは?

最大の焦点は3月FOMCでの利上げ実施有無

この記事の読みどころ

  • 2月の相場は、NYダウが21,000ドルを目指す動きが続く一方で、日本株は弱含んだ印象があります。日米首脳会談も大きな材料にはならなかったようです。
  • 3月の注目は中旬に開催されるFOMCです。2017年に入って初の利上げが実施されるかが最大の焦点となるでしょう。
  • 為替相場の方向性が見え難い中、外需関連セクターは手掛けにくく、決算発表が始まる小売セクターの優良銘柄をコツコツ拾う手法が有効かもしれません
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先月(2017年2月)の株式相場の振り返り

トランプ・ラリーの勢いが一服、日経平均株価は低調さが目立つ展開に

2月の日本株式相場は、米国大統領選後に始まったトランプラリーが“一段落した”節目の月だったと言えます。ただ、“一段落した”というのは、トランプ相場が終わったという意味ではなく、一休みしたという意味合いが強いと思われます。

日米首脳会談は無事に終了したが大きなカタリストにならず

振り返ると、2月の最大のイベントは現地時間2月10日に行われた日米首脳会談でした。この会談前には、トランプ大統領からの貿易摩擦是正の要求が強まるのではないかという懸念もあり、日経平均株価は一時18,800円割れ寸前まで下落します。

しかし、首脳会談が拍子抜けするくらい和やかなムードだったことを好感して急反発して高値を付けました。そして、そのまま20,000円回復の期待が膨らんだものの、株価は再び弱含んで2月の相場を終えた状況です。

米国株は好調に上昇、NYダウは21,000ドルを狙う態勢に

一方、トランプ政権が正式発足した米国の株価は好調に上昇しています。

1月26日にNYダウが史上初めて20,000ドルを突破してからわずか1か月間で既に20,850ドル(取引時間中)をつけており、2月27日まで12日連続で最高値を更新する勢いでした。日米首脳会談後も右往左往する日本株とは好対照な動きとなっています。

なお、日経平均株価を振り返ると、2017年1月末の株価(終値、19,041円)との比較では、2月末終値(19,118円)は+0.4%上昇となりました。また、2月高値は同+2.5%上昇、2月安値は同▲1.2%下落でした。

さらに、2016年12月末との比較では、2月終値はほぼ横這いとなっています。

日経平均株価の過去1年間の株価推移

2017年3月の注目イベント、注目セクター

3月中旬のFOMCが要注目、利上げ実施の有無が焦点

3月は久しぶりに大きな政治イベントが予定されていません。その代わりとなる大きな注目イベントが米国の金融政策です。3月14~15日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)は、終了後は四半期に1度の議長会見も行われるため要注目です。

今回のFOMCでの最大の関心事項は、兎にも角にも、利上げの実施が行われるか否かです。昨年12月に1年ぶりの利上げを実施した後、イエレン議長は2017年中に2~3回の利上げ実施を見込んでいることを明言しました。当然、この3月のFOMCも利上げ実施のターゲットになっています。

しかしながら、時期尚早という雰囲気も出始めており、その行方が注目されます。この利上げ実施の有無、およびその後の議長会見の内容次第では、金融市場が大きく動き出す可能性があります。特に、為替相場の動きに注視すべきでしょう。

そのFOMCの結果を受ける形で、日本でも日銀金融政策決定会合が3月15~16日に開催されます。現時点では、日銀の金融政策に大きな変更はないと見られます。しかし、FOMCの結果次第では、黒田日銀総裁の記者会見で何らかの方向性を示唆する可能性も十分ありますので、気が抜けません。

外需セクターへの強気はややリスクが大きい

こうした米国FOMCを踏まえた状況、とりわけ、為替相場の方向感が定まらないことを勘案すると、引き続き外需関連銘柄は手掛け難いと考えられます。

実際、自動車を始めとする輸出関連銘柄の多くは、年初からの株価パフォーマンスが低迷しています。下値を意識し始めるタイミングではありますが、FOMC前に円高や円安を意識し過ぎてポジションを持つのはリスクがあります。為替相場の方向性を見てからでも十分遅くないと考えます。

決算発表が始まる小売セクターに注目

外需関連が難しい中、出遅れ感がある内需関連銘柄に注目が集まると考えられます。ただ、年初から多くの内需関連銘柄は好調なパフォーマンスを上げており、出遅れ感がある銘柄が少なくなっているのも事実です。

一方で、3月中旬過ぎから、2月決算期である小売セクターの決算発表が始まります。決算発表後に大幅下落した優良銘柄などを拾っていくのも有効と考えられます。ただ、発表後に急騰する銘柄を追い駆けていくのはリスクが大きいと言えましょう。

トランプ大統領の議会演説はサプライズなしだったが…

なお、2月28日(日本時間で3月1日午前)に、トランプ大統領の議会演説が行われました。特別目新しい内容はなかったと思われますが、為替相場がやや円安に振れています。しかし、中旬のFOMCが大きな焦点であることに変わりはありません。

投信1編集部

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