【日経平均株価】2カ月ぶり昨年来高値更新、月内2万円超えも視野に

【株式テクニカル分析】2017年3月11日

3月の利上げが確実視され、円安・ドル高傾向が進む

2017年3月10日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より286円03銭高の19,604円61銭となりました。終値ベースで、大発会の1月4日に付けた昨年来の高値(19,594円)を約2ヶ月ぶりに更新しました。

外国為替市場で1ドル=115円台前半の円安・ドル高に進んだことから、輸出関連企業の業績が改善されると期待した買いが広がりました。

連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は3日、シカゴ市での講演で、3月14日~15日に行われる次回の会合で追加の利上げを検討する方針を示しました。これを受けて、米金利の先高観が強まっており、円安・ドル高基調となっています。

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米国株も堅調です。10日には、2月の米雇用統計が発表されましたが、雇用者数は前月比23万5,000人増と、市場予想(約19万人増)を大きく上回りました。ダウ工業株30種平均は続伸し、前日比44ドル79セント高の2万902ドル98セントとなりました。

今後の展開はどうなるでしょうか。まず、14~15日の連邦公開市場委員会(FOMC)が注目されます。ただし、利上げはすでに織り込み済みと見られており、市場の関心は、今後の利上げペースがどうなるかといったところになるでしょう。

また、米トランプ大統領は来週にも議会に予算教書を提出されると見られています。具体的な政策が示されれば好材料となりますが、そうでなければ失望売りになる可能性もあります。

国内では、日銀金融政策決定会合が15日~16日、黒田日銀総裁の会見が16日に行われます。

日経ジャスダック平均株価は10日まで21日続伸、東証マザーズ指数も伸びています。JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)も上げ幅が広がっています。日経平均は長く保ち合いが続いていますが、さらに一段上のステージも視野に入ってきました。

終値ベースで、約2カ月ぶりに昨年来高値を更新

今週の動きをテクニカル面から見てみましょう。来週に重要イベントを控えていることもあり、週初から模様眺めムードとなりました。4日続落しましたが、25日移動平均線で押しが入り、週末には大きな陽線となりました。

ポイントは、大発会の1月4日に付けた高値(19,594円)を終値ベースで超えたことです。2カ月間、何度もトライしては跳ね返されていた上値抵抗線をいよいよ乗り越えました。

長く続いたレンジが下値サポートに変わる期待

今後の動きはどうなるでしょうか。上値抵抗線を抜けたことから、1月18日の安値、2月7日の安値、2月27日の安値を結ぶ新しい上昇トレンドラインができました。2月7日、2月27日、さらに今週の2月8日と、3回にわたって、チャネル下限付近に達すると、しっかりと押しが入って反発していることから、強さを感じます。

来週の上値のめどとしては、まずはこのチャネルの上限となりますが、チャート上の位置は2万円を超えます。その点で、月内の早い段階で2万円に達することも考えられます。

昨年の12月21日に19,592円の高値を付けて以来、18,600円~19,600円の間でレンジの動きになっていました。上値の抵抗力が強かったわけですが、来週初に19,600円を下回ることがなければ、上値抵抗線が下値支持線に変わります。一段上のステージに上がることになります。

来週初に19,600円を割るようであれば注意が必要ですが、それでも25日移動平均線や上昇トレンドのチャネルの下限である19,300円あたりまでは押し目買いの好機と見ていいでしょう。まずは、19,600円前後の動きを確認したいところです。

下原 一晃

ニュースレター

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下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。