会社経営を航海にたとえると、部長の役割とは?

――部長になれる人とはどのような人なのでしょうか。実際に部長を務める立場としていかがですか。

「部長になる人は『船の航海を助けられる人』ですね。航海とは『会社の経営』です。部長は船が間違った方向に進まないように、きちんと目的地に着くように、さまざまな場面・役割で、船長=社長を助ける立場だと思います」

――では、課長どまりの人とは、どのような人ですか。

「一言で言うと『全体感』のない人でしょうか」

――「全体感」とは、視野が狭いということでしょうか? 先ほどの船の操縦でたとえると、船の行く先が見えないというか。

「そうですね、どちらかというと『見ない』ですね」

――見えない、ではなくて「見ない」?

「ええ。もちろん外的要因で視界不良になるときもありますよ。でも、そうではなくて、課長どまりの人は『見ようとしない』。プレーに没頭してしまう、とかですね。

部長になると、社長や役員に「おまえ部長だろ」と言われる機会が格段に増えるんです。訳すと『俺を助けろ』ということなんですけどね。だからマネジメントと同じ目線になれない人、つまり、全体感のない人だと厳しい」

――そもそも「部長だろ」って、そういう意味なんですか?(笑)

「そういう意味だと受け止めていますけどね」