お金の借り手と貸し手がネットでつながる!? 新サービス「ソーシャルレンディング」ってどんなもの?

今、急拡大する新マーケットの仕組みとは?

みなさんは「ソーシャルレンディング」という言葉を耳にしたことがありますか? ソーシャルレンディングとは、一言で言うと「お金を借りたい人と貸したい人をネットでつなぐ仕組み」。

借り手は低金利での資金調達を実現でき、貸し手(投資家)は高利回りでの資産運用が期待できることから大きな注目を集め、ここ数年で市場規模が急拡大しているサービスです。

ソーシャルレンディングとは

ソーシャルレンディングとは、お金を借りたい人と貸したい人とをインターネットでつなぐ新しい仕組みです。とはいえ、この両者が直接やりとりするのではありません。両者の間には専門のサービス事業者が入ります。

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サービス事業者は、お金の貸し手(投資家)を募集し、資金を集めます。そして、サービス事業者の審査に通った借り手に対して、あらかじめ利率を決定したうえでお金を貸し付けます。借り手は利率に基づく利子を上乗せしてサービス事業者に返済を行い、支払われた利子の一部がサービス事業者から投資家に還元されます。

インターネットを利用することで費用を安く抑えることができるため、借り手への低金利での融資と投資家への高リターンが実現できるというわけです。

個人投資家も注目、市場規模は急拡大中!

ソーシャルレンディングは、インターネットを使って企画やアイデアに対する資金を募る「クラウドファンディング」の一種にも位置付けられます。「貸付型(あるいは融資型)のクラウドファンディング」と呼ばれることもあります。

矢野経済研究所の調査によると、2015 年度における国内のクラウドファンディング市場規模は、前年度比68.1%増の 363 億円(新規プロジェクト支援額ベース)。このうち、貸付型(ソーシャルレンディング)は約 322 億円で、全体の9割近くを占めています。

また、この調査では、2016年度についても市場規模が前年度比 31.5%増の 477 億円に成長し、このうち貸付型は約 404 億円(同 25.5%増)まで拡大すると見込まれています。

まだ投資手法としては歴史の浅いソーシャルレンディングですが、債券や預金にはない高利回りが期待できることなどが個人投資家の注目を集めており、これが市場規模の急拡大をけん引する一つの要因になっているといえるでしょう。

出所:(株)矢野経済研究所「国内クラウドファンディング市場の調査(2016年)」(2016年8月19日発表)

ソーシャルレンディングの歴史とは?

では、事業としてのソーシャルレンディングはいつ、どこではじまったのでしょうか。他人同士によるお金の貸し借りのマッチングサービスを開始したのは英国のZOPA社だとされています。同社の事業開始は2005年で、その後、米国、ドイツ、中国などにも事業者が広がっていきました。日本においては、2008年に「maneo(マネオ)」がサービスを開始したのが始まりです。

ちなみに、2017年3月現在、日本で行われているソーシャルレンディングサービスにおける借り手はほとんどが法人に限定されていますが、米国や中国のサービスには個人向けの融資を行うものもあるようです。

日本国内の主なソーシャルレンディング事業者

日本国内でも、すでに10を超えるソーシャルレンディングサービス事業者が誕生し、それぞれ独自の強みを打ち出しています。ここではいくつかのサービス事業者をご紹介します。

maneo

2008年10月に国内で初めてソーシャルレンディングサービスを開始した業界のパイオニア。これまでに成立したローンの総額は約660億円、登録ユーザー数約43,000人(同社ホームページより)と、規模・実績ともに、圧倒的な存在感を見せています。

>>ソーシャルレンディング maneoについて詳しくはこちら

SBIソーシャルレンディング

2011年3月にサービスを開始した、SBIグループ100%出資のサービス事業者です。同社サービスの特徴的な点は、SBI証券に株式を預けている個人に向けて、株式を担保にローン事業に投資する「証券担保ローンファンド」を行っている点です。個人でも借り手として利用できる、ほぼ唯一のサービスといえるでしょう。

>>SBIソーシャルレンディングについて詳しくはこちら

クラウドクレジット

2014年6月サービス開始。欧州や南米を始めとする海外の消費者ローンや事業者ローンへの投資をサービスの軸にしています。投資に際しては、現地の市場を熟知し、実績を有するソーシャルレンディング業者をパートナーとしています。

>>クラウドクレジットについて詳しくはこちら

クラウドバンク

2013年10月サービス開始。運営は日本クラウド証券で、日本で初めて証券会社が提供したソーシャルレンディングサービスです。高利回りの優良案件への投資により、実績平均利回り 6.78%(2016年運用終了したファンド実績値)を達成しています。

>>クラウドバンクについて詳しくはこちら

オーナーズブック

2014年9月サービス開始。不動産投資に特化したソーシャルレンディングサービスです。一口1万円からの投資または貸付が可能です。さらには、J-REITと違い、自らが投資した不動産のオーナーとしての地位を得られる点が特徴的です。

まとめ

いかがでしたか? これからますます成長していきそうなソーシャルレンディング市場。高利回りを実現する資産運用の新たな手法として、研究を始めてみてもよいかもしれません。気になる方は各社のホームページなども参考に、自分にあった特徴をもつサービス事業者がないか探してみてください。

投信1編集部

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投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。