株式市場の振り返り-森友学園問題に注目集まる中、日経平均株価は4日ぶり反発

2017年3月23日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 19,085円(+43円、+0.2%) 4日ぶり小反発
  • TOPIX 1,530.4(+0.2、+0.01%)  4日ぶり小反発
  • 東証マザーズ総合指数 1,044.1(+10.7、+1.0%)  反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:824、値下がり銘柄数:1,037、変わらず:149
  • 値上がり業種数:17、値下がり業種数:16
  • 年初来高値更新銘柄数:41、年初来安値更新銘柄数:3

東証1部の出来高は17億5,963万株、売買代金は2兆1,905億円(概算)となり、いずれも前日から減少となりました。23日は森友学園の籠池氏の証人喚問が行われ、NHKも生中継するなど大きな注目を集めましたが、その分、様子見スタンスが強まったと考えられます。

そのような中、日経平均株価は前日の急落を受けて、寄り付き後から不安定な動きとなりました。しかし、後場に入ると買いが優勢となり、前日終値を上回る値動きが続きます。結局、小幅高ながら4日ぶりの反発となって引けました。森友学園問題に焦点が移ったものの、材料不足感が解消されることはなかったようです。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、前日終値をわずかに上回った程度に止まりました。いずれにせよ、東京市場は“急落後の反発”にはほど遠かったと言えましょう。

東証マザーズ総合指数は反発、売買代金は6日連続で1,000億円超

東証マザーズの出来高は6,901万株、売買代金1,144億円となり、いずれもほぼ前日並みでした。新興市場も前日に大幅安となりましたが、積極的な買いスタンスはさほど出ていない印象があります。ただ、売買代金は1,000億円超を維持しており、閑散相場という状況でもないと考えられます。

なお、総合指数は+1%超の上昇となる反発で引けました。後は物色テーマが欲しいところではないでしょうか。

アサヒグループHDが年初来高値を更新、前日大幅高の任天堂は大幅反落

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)やファナック(6954)など主力株が上昇しました。また、三菱地所(8802)など不動産株が堅調に推移し、マツダ(7261)や富士重工(7270)など自動車株の一角も値を上げています。

また、一部投資ファンドが大量取得したことが報じられた東芝(6502)が急騰し、LIXILグループ(5938)や花王(4452)も上昇し、食品株ではアサヒグループホールディングス(2502)が年初来高値を更新して引けました。

一方、前日に大幅高となった任天堂(7974)は反落となり、日本電産(6594)やピジョン(7956)も下落しました。また、良品計画(7453)やニトリホールディングス(9843)など小売株に下落が目立っています。

新興市場では、一昨日上場した2社、力の源ホールディングス(3561)とインターネットインフィニティー(6545)がいずれも値を飛ばしてストップ高で引けました。また、キャリア(6198)やユーザベース(3966)も急騰し、そーせいグループ(4565)は大幅反発となっています。

一方、アスカネット(2438)やUMNファーマ(4585)などが値を下げています。

青山 諭志